9月9日、アップル社は自社の生成AI機能「アップルインテリジェンス」を搭載したiPhone16シリーズを発表。いよいよ20日から販売が始まるが、前シリーズに比べ、予約注文数は芳しくないという。
「アップル関連の情報に精通するアナリスト、ミンチー・クオ氏の調査によると、予約注文数がiPhone15シリーズに比べ、12.7%も減少したそうです。今回、一番のウリであるAI機能を利用できるのが、日本では2025年以降であることも、予約数減の要因のひとつだと考えられます」(ITジャーナリスト)
新iPhoneはAI機能に加え、ボタンを押すことで内蔵カメラアプリをすぐに開けるようになるカメラコントロールボタンが追加されるなど、いくつかの改善点が見受けられる。ところが、それでも世間の声は冷たいという。
「特に、価格がネックです。今、日本中が値上げの波に苦しんでいるわけですから、そう易々と買い替えることは難しい。一番容量の少ない128GBのモデルでも、12万4800円(Apple Store)もしますから。高性能になっているとはいえ、高いお金を払うほどの変化はありませんからね」(前同)
スマホ評論家としてさまざまなメディアに出演している新田ヒカル氏も、“買い替えない派”だと宣言する。
「iPhone16は、残念ながら画期的な変化はなかったと思います。AIの搭載やカメラの向上などの機能が欲しいという方は、乗り換えてみてもいいと思いますが……」
近年のiPhone新世代は、これといって大きな変革がなく、発表のたびに「肩透かしを食らった」との声も上がる。それはなぜなのか。
「すでにスマートフォンが機器として成熟したということでしょう。初めて、iPhoneが発売されたときは、革新的な製品でしたが、逆に欠点もありました。例えば、バッテリーの持ちや、動作速度などですが、世代を重ねるにつれ解消されていった。大きな欠点がなくなったことで、ユーザーが変化を感じにくくなったんだと思います」(前同)