秋の味覚・サンマの季節が到来した。

 8月の水揚げ量は、前年同月の4倍超と絶好調。近年は漁獲量の減少で価格高騰が続いていたが、今年こそ“庶民の魚”復権に期待が高まる。

「外国船による乱獲対策で大型船の操業繰り上げをしたことの効果が明確に出ました。加えて今年は、太平洋西側に良型のサンマが多く分布。昨年後半、日本の排他的経済水域の中に新たな漁場ができた。そこでサンマが成長し、今年、近海で脂の乗った良型が獲れたようです」(漁業関係者)

 サンマが安く手に入るとなれば、あとは、いかにおいしく食べるか。そこで今回、実は奥が深いサンマ料理道を“和の鉄人”道場六三郎氏(93)に伝授してもらった。

■活きのいいサンマを見分ける4ポイント

「まず、活きのいいサンマの見分け方ですが、次の4点をチェックしてください。(1)目が黒い、(2)身が張っている、(3)厚く太っている、(4)色ツヤがハッキリしている。

 “身の張り”に関しては、サンマを持ったときに、グニャッとするものは避けたほうがいいでしょう」(道場氏=以下同)

 サンマを選んだらあとは調理するだけだが、有名なのは“塩焼き”。ただ、道場氏は意外な鉄人の知恵を伝授してくれた。

「多くの人は、魚焼きグリルを使っていると思います。それが悪いとは言わないけど、フライパンを使えば、もっと簡単においしく作れますよ」