伊藤沙莉(30)主演のNHK朝ドラ『虎に翼』(月~金曜)がいよいよ最終週を迎える。9月23日から第26週「虎に翼」が放送スタートするが、未解決な問題をいろいろ残していて、まだ物語が続きそうな雰囲気がある。

 同ドラマは、日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった三淵嘉子さんをモデルにした、昭和の法曹界が舞台のオリジナルストーリー。ヒロインの子ども時代、出産など、朝ドラ定番のエピソードを描かなかった反面、重い生理痛、同性愛を描くという、異例づくしの朝ドラと言われたが、最終回もいつもの朝ドラと違うものになるかもしれない。

 第25週「女の知恵は後へまわる?」(9月16~30日)は、寅子(伊藤)が委員の一人となった法制審議会少年法部会が始まるが、はじめから法改正ありきで議論を進められようとしていた。その部会のやり方に対し、亡き多岐川(滝藤賢一/47)の思いを胸にした、寅子や久藤(沢村一樹/57)たちが断固として反対する。

 そんな中、熱心に若手判事の仲間たちと勉強会を開いていた、星家の長男・朋一(井上祐貴/28)に突然異動が言い渡される。実はその直前、政民党幹事長・寒河江(さがえ・外山誠二/70)が最高裁を訪れ、裁判所への調査特別委員会の設置について、桂場(松山ケンイチ/39)に圧力をかけていたのだ……という展開。

 この政治介入のエピソード以外にも、美位子(石橋菜津美/32)の尊属殺人の裁判、美佐江に瓜ふたつの少女・雪美(2役・片岡凜/20)の登場と美佐江の死なども描かれ、あと数話で最終回を迎えるとは思えないほど、結論が出ていないトピックが満載。このままだと、すっきり問題を解決して、めでたく最終回とはいかないかもしれない。