橋本環奈(25)主演の連続テレビ小説の第111作『おむすび』(NHK大阪放送局制作)が9月30日に放送スタートする。世間を巻き込む話題作となった『虎に翼』の後だけに、その出来が気になるところだがーー。
同ドラマは、阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を神戸で過ごし、青春時代を福岡県・糸島で農業を営む両親や祖父母と暮らしていた、平成元年生まれの米田結(橋本)がヒロイン。どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、結が栄養士として人の心と未来を結んでいく平成青春グラフィティ。
正直、本作には朝ドラとしての不利な要素が詰まっている。まずは現代が舞台というところ。朝ドラ定番の戦前から始まるストーリーなら戦争や経済復興など大きなヤマが作れるのだが、現代の場合はどうしてもエピソードが小粒になりがちで、盛り上がりに欠けてしまう。近作では22年後期『舞いあがれ!』が現代が舞台だったが、全話平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が15.6%と、あまりいい数字ではなかった。
また、ギャルがフィーチャーされるのも気になる。朝ドラ視聴者のメイン層は中高年の女性で、どちらかというと保守的な趣向だと思われる。また、朝という放送の時間帯もあり、あまり突飛な設定は好まれない。この2つから不安を覚えてしまうのだ。