■日テレは7月に「ドラマ制作における指針」を発表

 前出の制作会社関係者はこう話す。

「森本さん主演の『街並み照らすヤツら』は、作品として最低限成立はしていましたが、突貫工事で作った感は否めず、視聴率も壊滅的に悪かったですね……。

 そして今回、制作中止が決まったという池松さんの主演ドラマは25年4月期ということですが、来年まで調整が続き、結果頓挫してしまっては、また突貫で別のドラマを作る必要に迫られたでしょう。出演者のスケジュール問題もあったのでしょうが、局も早め早めに制作中止を決断したところもありそうです。

 そしてそこには当然、7月に発表された同局の“ドラマ制作における指針”の影響もあるでしょう」

 7月22日、日テレは『セクシー田中さん』問題の報告書の結果を受けて、漫画や小説の映像化の際、原作を尊重することなどを盛り込んだ「ドラマ制作における指針」を発表。

 同指針は映像化に際し、原作者と丁寧にコミュニケーションを取り、ドラマ制作の方向性などについて相互理解を深めると規定されている。さらに原則として放送1年前には、原作側と制作側で企画について基本合意ができるように努めるほか、契約書の早期締結なども明記している。

「とにかく、原作サイドとしっかりとコミュニケーションを取って、内容に関して合意すること。そして、ゆとりを持って企画を進めること。『セクシー田中さん』問題で特に問題視されていた2つを、日テレは重く受け止めているということでしょう。

 ただ、ドラマ制作の関係者からは、“また日テレは原作ものを上手くまとめられなかったのか”という厳しい声も出ていますね……。当然、クランクイン直前の制作中止ということだと、出演が決まっていてスケジュールを空けていた俳優には、お詫びの形でギャラの一部が支払われると思われます。

 そして、『シン・仮面ライダー』以来1年ぶりの池松×浜辺ペアのドラマが中止になったことは、ライダーファンにとってはとても残念なことでしょうね」(前同)

 小サイトは日本テレビに、制作中止になったとされる25年4月クールのドラマについて問い合わせたところ、

「発表されていない番組についての詳細はお答えしておりません」

 ということだった。

 先の7月クールにSnow Man・目黒蓮(27)主演の月9『海のはじまり』(フジテレビ系)で大きな存在感を示した池松。11月22日には主演映画『六人の嘘つきな大学生』の公開が控えている浜辺。昨年、『シン・仮面ライダー』で大注目を集めた伝説のコンビの再会は、まだ先になりそうだ。そして、日テレドラマの苦戦はまだまだ続いているようだ……。