■肉、鰹節……専門店がつくった注目ポテチ

 ご当地自慢の味、せっかくならお取り寄せにもチャレンジしたいところ。

 静岡県の『かつお節ポテトチップス』(360円)も一時はオンライン販売が中止になる人気ぶりだ。

「実は鰹節専門店が売り出した製品。食べる前に付属の鰹節をかけてシャカシャカ!だから断然香りがいいんです。私の大のお気に入りなのでぜひ食べてみてほしいですね」

 宮崎の「みやざきてげなポテトチップス」(490円)なら、老舗の肉専門店「肉のふくしま」のこだわりの味を楽しめる。

「『てげな』というのは、宮崎弁で『すごい』という意味。単体でも大人気な看板商品スパイスで味付けしており、しょうゆベースの旨みと香ばしさは、おつまみにもぴったりです」

 桃とポテトの意外なマリアージュを楽しむなら、福島の「ももポテトチップ」(464円)はいかがだろう。

どんな味? ももポテトチップ ※画像は公式HPより
どんな味? ももポテトチップ ※画像は公式HPより

「最初に桃の香りと味がして、後にポテトチップスの味に落ち着くように、何度も試作と試食を繰り返したのだそう。桃のやさしい甘さと切れの良い塩気が意外やマッチします」

 最後に松林氏は、ポテチの奥深さを語る。

「災害用にもポテチがあるほど、お菓子は心をほっとさせるもの。気分によって推しが変わると思うので、いろいろ食べてみて欲しいですね」

 たかがポテチと侮るなかれ。

 各県のこだわりを感じながら食べるポテチはまた違った味かも?

松林千宏(まつばやし・ちひろ)
1976年生まれ。お菓子勉強家。毎日10種類以上のお菓子を食べ続け、通算9万個を超える、日本一のお菓子好き 。『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の「第2回コンビニ通選手権」「スナック&駄菓子通選手権」「お菓子通選手権」を優勝。『マツコの知らない世界』(TBS系)のポテトチップス回に出演。著書に『日本懐かしお菓子大全』(辰巳出版)がある。