■ドンキのプロテイン自販機は2024年1月に企画、4月から設置
プロテインブームのおかげで、手軽にコンビニでプロテイン飲料を購入できるようになった。またスポーツジムによってはプロテインドリンクを提供するバーラウンジを併設したり、前述のような自販機を設置したりしているが、『ドン・キホーテ』のプロテイン自販機が話題となっているのは、ディスカウントストアでの設置という組み合わせの妙がある。
『ドン・キホーテ』を運営するPPIHの広報に話を聞くと、プロテイン選びの際に起こりがちな、「買ってはみたものの、味が苦手だった」というトラブルを解消することが狙いにあるという。
「プロテインは1kgで3000~4000円という商品が多く、初心者にはハードルが高い面があります。また、味や成分が合わなかった場合、1kgもあると無駄になってしまいます。そこで気軽に試飲していただける自販機を企画しました」(PPIH広報)
24年1月頃から企画・準備し、4月から設置されている『ドン・キホーテ』のプロテイン自販機は、イギリス発の人気ブランド『マイプロテイン』のホエイプロテインと、EAA(必須アミノ酸)のドリンクを1杯100円(税込み)で販売。購入すると、40秒ほどで水に溶けたプロテイン(もしくはEAA)が紙コップで提供される。
「試飲で商品が気に入ったお客様には、ぜひ本品もお楽しみいただきたいです」という広報のコメントどおり、たとえば溝の口駅前店ではプロテイン売り場(4階)に設置されており、気に入ったフレーバーのプロテインをすぐに購入できる仕掛けだ。実際、この自販機を設置して以降、「設置していない店と比べて売り上げは伸長」(前同)しているとのこと。
あくまでプロテインの“試飲”が目的の自販機だが、この設置そのものもトライアルではある。
「溝ノ口駅前店は売り場内に、狩場インター店は駐車場へ向かうコンコースへの設置と、それぞれ設置条件を分けており、今後の拡大に向けての効果測定も図っています。具体的な台数は現状お伝えできませんが、設置店舗数の拡大は予定しております」(同)
プロテインを試飲できる自販機に関する投稿がSNSでバズったということは、それだけ「購入前に味を知りたい」という需要があるということ。この自販機が普及すれば、プロテインブームも新たなステージへと向かうかもしれない。