■今後は配信作品が主戦場となるか
2019年以降、米倉の主戦場は、配信作品にシフトしている。22年11月配信の『新聞記者』(Netflix/全6回)、23年3月配信の『エンジェルフライト 国際霊柩送還(Amazonプライムビデオ/全6回)と、2作品で主演を務めている。
なお、映画出演は今回の『劇場版ドクターX』が、『交渉人 THE MOVIE』(2010)以来14年ぶりとなる。
「12年間続いた『ドクターX』の終了で一区切りつくし、体調面のこともある。今後、米倉さんは地上波連ドラからは撤退して、配信作品や、映画などを中心に女優業を行なうのかもしれませんね。一流俳優ではそういう人が今、増えていますよね」(前出の芸能プロ関係者)
最近は地上波ドラマの影響力が低下していること、テレビ不況で制作費が少なく、しっかりとした作品が作れないことなどから、実績のあるトップ俳優は配信作品や映画を優先する傾向にあると言われている。
「配信作品は制作費も潤沢ですし、スケジュールも地上波連ドラより余裕を持って取り組める。日本では並行して複数の作品に関わることは珍しくないですが、ネトフリの作品では“撮影期間中に他の仕事を入れてはいけない”という契約がある場合もあるといいます。役者からすれば集中できる環境で、じっくりと時間をかけて面白い物を作っていけるわけで、やりがいはあるでしょうね。
米倉さんは明確に数字を持っている俳優で実力も確かですから、配信作品からのオファーも引く手あまたのはず。『ドクターX』の終了でより大型配信作品に力を入れていくのではないでしょうか。地上波ドラマは、『ドクターX』のプロデューサーで、米倉さんとプライベートでも仲が良いというテレビ朝日の内山聖子取締役が関わる単発作品だけになるかもしれませんね」
5月4日開催の『第2回横浜国際映画祭』にて、米倉は今後について、こう話していた。
「国際的にも海を越えて見てくださる作品に、関われるような自分であれたらいいな」
日本のテレビドラマで超高視聴率を叩き出してきた米倉。次は、世界か――。