■ICLに向くのは「近視の強い人」リスクは?
レーシック・ICLそれぞれに向く人・向かない人について、前出の岡理事長は3つのポイントがあると説明する。
「まずは近視や乱視の程度です。近視の強い方はICL向き、比較的近視の弱い方はレーシック向きです。また、その方の目の状態として、レーシックは角膜の形状や厚み、ICLでは目の中の空間的な余裕の有無がポイントとなります。そのうえで、一般的にレーシックは20万円~40万円ほど、ICLは60万円~80万円という価格帯の差があります。この3つのポイントを考慮して、自分に合った手術方法を選ぶことが大事です」
ICLにおいて、手術後の生活の注意点はあるのか。
「眼内コンタクトレンズを入れるためには数ミリの切開を行なう必要があります。個人差がありますが、この傷の表面が治るのに3日、ある程度傷口が安定するのに1週間、完全に治るのに2~4週間かかります。特に最初の1週間はバイ菌が入らないように注意が必要です。それに伴い、激しい運動についても制限が入る場合があります。
手術後早期に問題がなければ、その後も大きな問題が起こることはほとんどありません。ただ、もともと近視の目ですので、網膜剥離や白内障緑内障といった目の病気をおこすリスクが高いことについては、手術後も変わりはないため、定期的に眼科で目を診ていただくことも大切です」
病院選びのポイントはズバリ以下の3つだ。
(1)手術症例数と手術後感染症や合併症の有無
(2)アフターフォローが充実しているか
(3)ICL手術だけでなく他の手術にも対応出来るか
なかでも大事なのは3番めのポイント。目の状態によって、最適な治療方法が変わることがあるためだ。近眼の未来を切り開くICLだが、病院選びは慎重に。