おもちゃ業界が好調だ。昨年度の市場規模は、史上初めて1兆円を超え、今年度もその数字を上回ることが確実となっている。

「おもちゃが子供向けというイメージは今や昔。現在市場を牽引しているのは“キダルト”――つまり、キッズの心を持ったアダルトたちです。彼ら大人の鑑賞に耐えられるクオリティの高いおもちゃが人気になっています」(情報誌デスク)

 キダルト市場のパイオニア的存在なのが、「バンダイスピリッツ」だ。元模型誌編集者で現在はフリーライターとして活躍しているしげる氏に話を聞いた。

「バンダイスピリッツとは、バンダイナムコホールディングスの子会社で、大人向けやマニア向けの商品も数多く発売しています」

 同社は、今年7月には1970年代の人気玩具、全高60センチの『無敵の王者 ジャンボマシンダー マジンガーZ』を発売。

 一方、10月にはクリエイティブディレクター滝沢伸介のブランドNEIGHBORHOODとコラボしたプラモデル『BONSAI MODEL KIT』を発表。ファン待望の復刻アイテムのみならず、同社の技術力をときに意外なモチーフで立体化した商品で、世間に衝撃を与え続けている。