■NHK会長の発言に“圧力”を指摘する声も

 稲葉会長は10月16日の定例会見で、「タレントが不当に巻き込まれるのはあまり好ましいことではないと思っていた」と前置きしたうえで、

「新会社(STARTO社)から出て独立したり、別の事務所に行ったりとすれば、契約することができると明らかにして、不当にタレントの不利益にならないように配慮してきたつもり」

 と、発言。大半のタレントがSTARTO社に移ったした現状を「私の予想とは異なる展開だった」「なぜ(事務所を)出てこられないんだろう」と、私見を述べたが、これを“NHK会長から旧ジャニーズタレントに対する圧力”だと指摘する声でSNSは沸騰。

《なかなか言っちゃいけないこと言ってるよねこれ。タレントは何年も事務所に思い入れがあって誇りを持って活動してるのに簡単に独立移籍言うのは失礼どころじゃない。独立移籍したタレントだってそんなホイホイ決めてるわけじゃないのに》
《遠回しに所属タレントに圧力かけてましたって言ってるという解釈で間違ってないよね?結局業界全部これじゃん》
《所属タレント恐喝してましたって宣言してて草不当に巻き込んでるのは明らかにそちら側》

 といった、憤りの声が多く寄せられているのだ。

「稲葉会長は、昨年1月にNHK会長に就任する前は、日本銀行理事や、事務機器、光学機器製造メーカーのリコーの特別顧問など、完全に経済の世界で生きていた人ですよね。芸能界に疎いところはあるとは思われますが、それにしても圧力と感じられる発言はまずいですよね。

 稲葉会長の発言を受けてファンや一般の人たちだけでなく、STARTO社のタレントも“そこまで言われてNHKに出たいと思わない”となっても不思議ではないでしょう。特に『紅白』からのオファーが言われているSnow Manは昨年末のことがあるだけ、なおさらです」(前出のワイドショー関係者)

 Snow Manは昨年末の『紅白』に出場できなかったが、代わりにYouTubeで生配信イベントを開催。最大同時接続数133万超えで日本歴代1位の同時接続数の記録を更新。『紅白』で1、2曲歌うよりもファンにとっては濃い内容なのは明白で、ファンの満足度は抜群に高かった。

「Snow Manは、メンバー間で『紅白』に出場するか否かで意見が割れていると聞こえてきています。一部では、『紅白』に出ることはあっても、昨年の配信と同じライブ開催地からの中継だろう、という報道もありますね。

 ファンの間では、NHKの“STARTO社解禁発表”よりも前から“『紅白』よりも配信ライブの方が良い”という声が圧倒的でしたが、そこに来て稲葉会長の圧力とも受け取れてしまう発言……。

 もちろんジャニー氏がやったことは絶対に許されてはいけないことですが、今、STARTO社タレントを応援するファンはNHKに対して強い嫌悪感を抱いており、超殺伐としている。とてもタレントの『紅白』出場の背中を押す空気感ではないですね……」(前同)

 NHKとSTARTO社――取引再開発表ですべて元通りに、というのは難しいようだ。