■狙われるのは“郊外&築年数がたった家”
また、最近は防犯対策として、防犯カメラを模したダミーカメラを設置する家も増えているが、その際は製品選びが重要だ。
「ダミーカメラは、質が本当にピンキリなんです。一見してダミーと見破られるようなものなら、むしろ最初からつけないほうがいい。一方、精巧な商品は、見た目は本物と同じです。3000?4000円で売られているので、こちらのほうがオススメです」
強盗のターゲットになるのは、都内の一等地に建てられた豪邸をイメージしがちだ。しかし、実際は“郊外&築年数がたった家”が狙われやすいという。
「地方は防犯カメラが都市部に比べて少ないし、それに古い家はセキュリティレベルが低い場合がほとんどで、高齢者が住んでいる可能性も高い。その結果、強盗のターゲットになりやすいんです」
最後に重要なのが、“自分は大丈夫”という思い込みを捨てることだ。
「実際に首都圏だけでなく、北海道でも同様の事件が起きています。関西や九州の住民も、いつ狙われるか分からない。けっして対岸の火事ではないんです」
これらを参考に、凶悪な強盗集団から、大事な命と財産を守ってほしい。
京師美佳(きょうし・みか)
防犯アドバイザー/犯罪予知アナリスト。1971年生まれ。学校卒業後、百貨店のエレベーターガール、商社の営業職に就き、2001年3月に鍵の資格を取得。トータル防犯アドバイザーを目指し、セキュリティ企業へ就職する。02年10月には防犯設備士を取得。その後は防犯ガラスメーカーに勤め、防犯アドバイザーとして防犯診断や電話での相談受付、セミナーなど幅広く活動を行う。05年5月には独立。京師美佳セキュア・アーキテクトを設立し、09年11月には一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任。現在は講演、テレビ、新聞、雑誌など多方面で防犯の啓蒙活動を展開中。