10月25日、見逃し配信サービス『TVer』の「2024年7-9月 番組再生数ランキングトップ20」が発表された。トップ3はすべてドラマ作品だったが、“第2位”にランクインした作品が、業界内でも熱い視線を集めている――。

 今回発表されたトップ3は、以下の通り。

・1位 フジテレビ 月9ドラマ『海のはじまり』…7148万再生

・2位 テレビ東京 ドラマプレミア23『夫の家庭を壊すまで』…3258万再生

・3位 TBS 日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』…2961万再生

「ランキング1位は、多くの人が予想するようにSnow Man目黒蓮さん(27)の『海のはじまり』。そして3位は、二宮和也さん(41)主演の『ブラックペアン シーズン2』。この2作が上位にくることは、ドラマ放送前から予想されていたことですよね」(テレビ誌編集者)

 再生数7148万で1位の『海のはじまり』は、社会現象を巻き起こした連ドラ『silent』(22年10月期)を手掛けた脚本・生方美久氏(31)、演出・風間太樹氏(33)、プロデューサー・村瀬健氏(50)が再集結した作品。目黒以外のキャストも、有村架純(31)、大竹しのぶ(67)、池松壮亮(34)と、主演クラスの大物ばかりであることも注目を集めた。

『海のはじまり』はリアルタイムの視聴率はそこまでだったが、映画のような情景たっぷりの作風がドラマ好きの間では大好評。今回の結果を見ても分かるように、見逃し配信では他ドラマの追随を許さない、圧倒的な成績を残している。

 3位の『ブラックペアン』は人気の医療ドラマであり、2018年4月期以来の続編。テレビドラマ界で最もブランド力のある『日曜劇場』枠(夜9時~)の作品ということで、TVerでの好成績もうなずける。

「そんななか驚きだったのが、2位に松本まりかさん(40)主演の『夫の家庭を壊すまで』が入ったことですよね。同ドラマはテレ東の遅い時間帯の連ドラで、それが天下の『日曜劇場』作品を凌駕する記録を出したと。本作は放送時から松本さんほか俳優陣の怪演や、見逃し配信の好成績が話題になっていた作品ですが、ここまでとは驚きですよね」(前同)

 ドラマ『夫の家庭を壊すまで』(通称『カテコワ』)は、LINEマンガで配信と同時に総合ランキング1位を獲得した、赤石真菜氏による同名フルカラー電子漫画が原作。主演の松本は、15年にもわたり不倫をしていた竹財輝之助(44)演じる夫と、野波麻帆(44)演じる不倫女への復讐を決意するサレ妻・如月みのりを演じた。

 本作は初回放送直後からSNSで話題沸騰となり、テレ東の見逃し配信再生数の記録を次々と更新。今回発表された再生数3000万回超という数字も、テレ東ドラマ初の快挙である。

「松本さんは、今や“悪女”をやらせると右に出る者はいない名女優と言えそうですよね。薄ら笑いを浮かべながら相手を追い詰めたり、鬼の形相で睨みつけたりと、とにかくエキセントリックな演技の引き出しの数は凄い。

『カテコワ』でも、不倫にかかわった人間を追い詰めていくシーンなどで名演技を連発。それがSNSで話題になり、ドラマの公式SNSが該当シーンの切り抜き動画を投稿し、それがまたバズって――というサイクルで、ドラマがどんどん盛り上がっていた感じです。たとえば、第7話の“私がやりました”の場面は、ものまね芸人のキンタロー。さん(43)もネタにしていましたね」(同)