■いよいよトップ3の発表
3位は『ぶぶか 油そば』(300円=明星食品)。東京・吉祥寺からにて産声をあげ、高田馬場で早稲田の学生がブームに火をつけた油そばの老舗。再現度は4と高評価だが、その理由はメーカーとの関係にあるという。
「実は実店舗『ぶぶか』自体、明星食品が作った店。自分のところの商品をカップ麺化させているので再現しにくいわけがないんです。店でもマヨネーズで味変させて食べるのを推奨しているのですが、カップ麺でもマヨネーズを同封しているのは好印象ですね」
ちなみに、カップ油そばには、オススメのアレンジ方法もあるという。
「湯切りした湯は捨てずに、コップに注いで塩コショウで味を整えれば立派なスープに。これは普段のカップ焼きそばにも使えるテクなのでぜひ試してほしいですね」
2位は『山頭火 旭川とんこつ塩』(354円=セブンイレブン/日清)。限りなく満点に近い、4・5の評価だ。
「まろやかなスープと硬めの縮れ麺は、まさに本物。塩加減もバッチリで気軽に家で食べるにはあまりにも本格派ですね。再現にこだわりのあるセブンイレブンと、カップ麺の最大手の日清の組み合わせは、ウマさも再現度も太鼓判です」
はえある1位は『すみれ 札幌濃厚みそ』(354円)。こちらもセブンと日清の商品で、再現度もお墨付き。
「完璧な再現度で、満点の5。札幌を代表するラーメン店ですが、このカップ麺を皿に移して店で提供しても分からないかもしれません(笑)。『すみれ』はセブンとも相性がいいようで、この中太麺のプルンとした食感は、店の麺そのままですね」
さらに、はんつ氏に二度おいしい食べ方も紹介してもらった。
「『山頭火〜』も『すみれ〜』も、スープの粉末だけでもおいしいのに、タレを加えることでさらに濃く、うまくしています。
そこで、最初はタレを少なめにして味わってから、後から濃くしていくのはいかがでしょう。味変が楽しめます。なお、『すみれ〜』のタレはキュウリにつけてもうまいですよ」
人気店の監修するカップ麺は他にもたくさんある。あなたの一杯を見つけてみては?
※本文中の価格はすべて税込み
はんつ遠藤(はんつ・えんどう)
フードジャーナリスト。早稲田大学卒。飲食店取材軒数は1万軒を超える。著書に『取材拒否の激うまラーメン店』(廣済堂出版)など。27冊目となる『東京やきとり革命!』(ポプラ社)が発売中。