10月29日、2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインを、女優の高石あかり(21)が務めることが発表された。2892人のオーディションを勝ち抜き、抜擢されたという。

 朝ドラ113作目となる『ばけばけ』は、『怪談』で知られる文学者・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの妻・小泉セツをモデルに、史実を再構成して描くフィクション作品。ヒロイン・松野トキが生まれ育つ島根県から物語は始まり、熊本などに舞台が移り変わるという。来春にクランクインし、来秋に放送開始予定である。

 高石は2016年4月からダンスボーカルグループとしてデビューを目指す育成ユニット『α-X‘s(アクロス)』のメンバーとして活動し、18年3月末に卒業。19年から女優業にシフトし、現在に至る。

 21年7月公開の阪元裕吾監督による、伊澤彩織(30)とのダブル主演映画『ベイビーわるきゅーれ』で“脱力系殺し屋ヒロイン”を熱演したことで、高石は主に映画ファンから注目を集めるようになった。同作はシリーズ化し、今年9月7日に3作目『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』が公開。さらに『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(テレビ東京系/水曜25時~)のタイトルで、9月4日深夜から連ドラ進出も果たした。

 また、23年には『ベイビーわるきゅーれ2』やSnow Man目黒蓮(27)主演作『わたしの幸せな結婚』など、複数の出演作の演技が評価されて、高石は第15回TAMA映画賞 最優秀新進女優賞を獲得している。

「高石さんはクール感漂うビジュアルの良さ、アクションもこなせる身体能力の高さ、そして確かな演技力と三拍子そろっていて、すでに固定ファンが多い若手実力派女優。今年だけでも5本の映画に出演しているほか、何よりも初主演作である『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの活躍ぶりから、映画愛好家の間では知らない人はいないレベルの売れっ子です。

 その一方で、テレビドラマは出演作が深夜帯ばかりということもあり、一般的な、それこそ朝ドラ視聴層からの知名度は、まだほぼゼロとも言えそう。そのため、今回の発表に“誰?”という声も多いですね」(テレビ誌編集者)

 高石が25年後期の朝ドラヒロインに抜擢されたことに、Xは沸騰。

《正直朝ドラファンは誰も知らなかっただろうなあw予想も出来なかっただろう。ほぼ無名。ドラマ好きの私もこの子はベビわるで知った。売れるぞ〜!》
《高石あかりさん、一般的な知名度でいえばこれから売れてくる感じなんだろうけど、映画好きの間の知名度はほぼ100%なの面白いな》

 といった、既存のファンからの太鼓判や、

《ばけばけヒロイン高石あかりか。そんなに知名度無い人来たな。近年の朝ドラは知名度ある人ばっかりだったからこの大抜擢は新鮮で良いな》
《朝ドラヒロイン高石あかりちゃんて発表に「誰?」てツイートも散見したけど、本来朝ドラヒロインは世間的に「誰?」てなるのがあるべき姿よなぁ。もうずっと 今から朝ドラの主演する意味ある?!て 知名度高過ぎる役者さんばっかりやったから》

 など、かつての定番だった“朝ドラヒロイン=知名度低めの新人”に絡めたコメントが多く寄せられている。

「かつては、朝ドラは新人若手女優の登竜門とも言われていました。近年で言えば、 “のん”こと能年玲奈さん(31)は、朝ドラ『あまちゃん』(13年度前期)に主演したことで、一気にブレイクしましたよね。

 しかし、現在放送中の『おむすび』で大人気女優の橋本環奈さん(25)が主演を務めているのがいい例ですが、最近はすでに一般的な知名度もある人気女優がキャスティングされがちな傾向にある。

『おむすび』の前作『虎に翼』は演技派として広く認知されている伊藤沙莉さん(30)が主演だったし、『ばけばけ』の前に放送される『あんぱん』(25年度前期)の主演も、やはりドラマにCMに引っ張りだこの今田美桜さん(27)ですよね」(前同)