■売れっ子起用連発に不満を抱く声も多かった
2023年度の朝ドラも、前期の『らんまん』は神木隆之介(31)が主演で、ヒロイン役が浜辺美波(24)。
そのほかにも、19年度前期の『なつぞら』では広瀬すず(26)、同年後期の『スカーレット』では戸田恵梨香(36)、18年後期の『まんぷく』では安藤サクラ(38)と、すでに有名な俳優が朝ドラ主演に選ばれることが増えている。
「当然と言えば当然の話ですが、すでに人気・知名度がある女優が主演するほうが、視聴者が作品に興味を抱く可能性は高いですよね。そして最近の朝ドラは、視聴率を狙っているかのようなキャスティングと言われても仕方がない感じがしますね。
にもかかわらず、評判がよくなくて、スベる作品も出てきている。現在放送中の『おむすび』も、序盤の“ギャル編”が不評で、数字面でも10月14日の視聴率が12.6%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、朝ドラとしては考えられない低数字を記録しています」(前出のテレビ誌編集者)
そうした現状に不満を抱く視聴者も多く、
《朝ドラは本来新人女優の登竜門みたいな位置付けでしたものね!既存の女優では普通のドラマと変わらないですし…》
《最近朝ドラ女優が有名所ばっかりで新鮮味がなくて久々に新人さんなの楽しみ!》
《最近の朝ドラヒロイン、もう既に知名度のある女優さんばっかでウンザリ…はしてないけど、またかよって思ってたから、本来の朝ドラヒロインを感じられて嬉しい》
25年後期の主演に決まった高石は実績があり「新人女優」とはいいがたいものの、似た理由で起用を喜ぶ声が多いのだ。
「NHKは民放に比べると視聴率を気にせず、攻めた作品づくりができますよね。だからこそ、知名度が低くても、局の看板である朝ドラに主演させるという、リスクもとれるはず。それが、民放のドラマと同じようなキャスティングでどうするんだ、というような潜在的な不満も、視聴者の中にあるのかもしれません。
だからこそ、『ばけばけ』の主演に高石さんという一般的な知名度が低い女優が選ばれた、つまり従来の朝ドラのスタイルが戻ってきたことに、多くの喜びの声が寄せられているのではないでしょうか」(前同)
『ばけばけ』の脚本を担当するふじきみつ彦氏は、高石を「初々しい方。どんどん化けていくポテンシャル、魅力を秘めている方」と、評している。多くの魅力を秘めている女優・高石あかり。朝ドラ主演を機に、映画ファン以外からも愛される存在となりそうだ。