■ジュニアが最も恐れるのは「飼い殺し」

 芸能プロ関係者はこう話す。

「高橋さんは個人での活動なのでしょうが、ベイスターズの公式YouTubeチャンネルに出るなど早くも存在感を放っていますよね。今のご時勢、事務所が方々に圧力をかけるなんてことはあり得ませんし、STARTO社の福田淳社長(59)はそういった従来の芸能界のしきたりや忖度を毛嫌いしている人でもありますからね。ですので今、退所タレントたちは旧ジャニーズ事務所、STARTO社を辞めてからも自由に活動できるわけです。

 一方で現状、いずれのジュニア内ユニットのデビューも全く見えてこない。いつデビューできるか先行きが全く見えないなかで活動を続けるのは、タレントたちにとっては本当にキツくて、“飼い殺し”とも言える状態ですよね。

 ジュニアたちが最も恐れるのがこの“飼い殺し”の4文字だといいます。この状態が続き、ジュニアとしての活動はあるものの、徐々に年齢を重ねて20代半ばを迎え、さらに気づけば30代が見えてくる――アイドルとしての活躍を夢見る彼らが、そうなる前に新たな道を模索する、新天地を求めるのは当然と言えば当然の流れではないでしょうか」

 現在はSTARTO社を出ても活躍できる。メディア関連でも地上波のテレビ番組だけが仕事の舞台ではなく、SNSやYouTubeで発信や配信も可能。一定数のファンがついていればライブやツアーも実現していくだろう。

「ジュニア内でもトップクラスの人気を誇るHiHi Jetsと美 少年から退所者が出たのも、そういった今の業界の流れと環境があったからなのかもしれません」(前同)

 現状、デビューが見えてこないジュニアだが、彼らの活躍の場は今後増えていく見込みもあるようだ。

 テレビ朝日は東京・有明埠頭に「東京ドリームパーク」という地上11階、地下1階の複合施設を2026年に開業予定で、その目玉となるのが旧ジャニーズタレント専用の“ジャニーズ劇場”だと報じられている。1500席規模の劇場で、旧ジャニーズタレントが年間180公演を行なう予定だという。

「開業から2年先まで公演予定は埋まっているとも聞こえてきていますね。ジュニアたちにもコンサートや専用劇場での仕事はあるのでしょうが、ただ、事務所に入所した若者たちが本来求めているのは華々しいデビューを飾り、その後は音楽番組やドラマに出演し、活躍することですよね。そして、今まで王道とされてきたその道は、ジャニーズ時代よりも険しいものになってきている感じです。

 これまでもユニットを組んだものの、デビューできずに消えていったタレントは少なくなかった。ただ、時代が変わって、今は退所しても芸能界で売れるチャンスをつかめるようになったと。福本さん、高橋さん、金指さんのように、名前と顔が売れている人はより退所後の活躍に期待できますよね。

 推しのタレントの退所や、推しユニットの解体はファンにとっては悲しいことですが、何年もデビューできないまま“飼い殺し”にされるよりは退所して自分でやっていきたい、自由に活動してファンに喜んでもらいたい、そう考えるタレントが出てくるのも納得ですよね」(同)

 人気ユニットからも退所者が相次いでいるSTARTO社のジュニア――今後もファンを驚かせる波乱の展開が続くのだろうか。