■『若草物語』は欲張りすぎたか

 続いて、堀田真由(26)主演の『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』(日本テレビ系/日曜午後10時30分)も、初回の平均世帯視聴率が4.4%と低調スタート。TVerのお気に入り登録数は59.8万だが、11月3日の第4話の放送以降、数字の伸びの勢いを失って凪状態になっている。

 同ドラマは、米国の作家ルイーザ・メイ・オルコットのベストセラー小説『若草物語』を原案に、舞台を大胆に令和の日本に置き換えて描く、長女・町田恵(仁村紗和/29)、次女・涼(堀田)、三女・衿(長濱ねる/26)、四女・芽(畑芽育/22)が、四者四様の幸せを追いかける社会派シスターフッドコメディー。

 旬な4人の人気俳優をそろえたのに、四姉妹(今のところは三姉妹)それぞれが抱える問題を描こうとするあまり、内容が散漫になっているのが第4話までの現状だ。主役の恵の恋と脚本家修業を軸にして、ほかの姉妹はサブ的に描いたほうが、物語が分かりやすかったのではないだろうか。

 今後も三姉妹が恋に仕事に悩み、さらに、消息不明になっている衿が姉妹たちに隠している、“ある秘密”が絡んでくるとなると、今以上に物語の軸が見えにくくなる恐れも。中盤で恵と芽の恋がうまく片付けば、作品の魅力が伝わりやすくなるかもしれないので、今後の展開に期待したいところだ。