■『水ダウ』スタッフは松本人志復帰を熱望か
一方で、『水ダウ』が復帰番組になるのではないかという声もあるという。同番組では、活動休止後も松本の過去VTRを積極的にオンエアしてきた。
9月18日の放送回では、過去10年間で3回以上自宅ロケを行なった芸人をランキング形式で紹介。過去の自宅ロケをスタジオで鑑賞する松本の顔が頻繁にワイプに映し出される、という構成となり、《松ちゃんワイプ祭り》《定期的に松ちゃんを見れる水ダウ》などの声が上がった。
「松本さんが1月8日に活動を休止したことで、同月31日から『水ダウ』のオープニング映像にも変化があり、松本さんに代わって過去に松本さんが番組で扮したマスクレスラー『エル・チキンライス』のイラストを使用するようになりました。あれは松本さんをあえてイジる、という制作サイドの遊び心だといいますよ。
こういったことからもうかがえますが、同番組のスタッフには“また松本さんとやりたい”という気持ちが強いといいます。『水ダウ』は“松本さんに早く戻ってきてほしい”と思っている番組の筆頭だと言えそうです。
10月12日に放送された大型特番『お笑いの日2024』(TBS系)、そしてその中で行なわれた『キングオブコント2024』に松本さんの姿はありませんでしたが、松本さんと文春の電撃和解がありうるという報道も直前にあり、急遽、裁判に決着がついて松本さんが戻れる可能性もあったんです。TBSサイドは、同番組での“松本人志復帰”の準備を本気で進めていたそうで、スポンサーへの根回しなどもしていたと聞こえてきていますね」(前出の制作会社関係者)
『水ダウ』はスタッフの“戻ってもらいたい”という熱量が最も高い番組だと言えそうだが、プライム帯の番組ということもあり、深夜帯の『ガキ使』より復帰へのハードルは高そうだ。
「もう1つ、復帰一発目の番組になる可能性が高いと言われているのが『M-1グランプリ』です。島田紳助さん(68)が芸能界を引退してからの『M-1』は、松本さんの“格”で成り立ってきたと言えます。出場する有力漫才師たちからも“松本さん不在の大会で優勝しても……”といった声も上がるといいますからね。
それに『M-1』は漫才日本一を決めるお笑いの祭典で、番組の主役はあくまでも漫才師。松本さんの番組でもなく主役でもありません。あくまでも審査員の1人としての出演で、松本さんは漫才を評価するだけ。彼のパーソナリティなどを掘り下げる番組でもありません。
番組の内容と、松本さんの仕事も限定されることからも、視聴者の理解が得られやすいのではないか、と制作サイドは考えていると伝わってきていますね。それに制作はキー局ではないABCテレビで、同局と吉本が立ち上げ、主催するのが『M-1』です。そう考えると、やはり同番組での復帰もありそうですよね。ただ、やはりスポンサー問題が……」(前同)
■『M-1』スポンサーにはコンプラ厳格企業も……
日本中が注目する今年の『M-1』のスポンサーは、サントリー、セブンイレブン、日清食品、Cygames、の4社だというが、サントリーはコンプライアンスに厳格な企業として知られている。
サントリーホールディングスはジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題と23年9月の旧ジャニーズ事務所の記者会見を受け、同社所属タレントとの広告契約を更新しないことをいち早く発表。
サントリーHD社長で経済同友会代表幹事でもある新浪剛史氏(65)は同年10月に行なわれた経済同友会の会見で《ジャニーズ事務所との取引を再開するモードにはなっていない》ともコメントしていた。
「サントリーはコンプラに特に厳しい企業の筆頭ですからね。『M-1』が漫才の大会で、松本さんはあくまで審査員の一人であっても……やはり厳しく見られるのかもしれませんね」(同)
松本の『M-1』出演を巡っては、
《M-1グランプリ決勝までには帰ってきて下さい》
と待望論もあるものの、
《M-1松本人志出るのかな? M-1は観たいけど、出るなら観ない 地味な不買運動みたいなもんだけど》
《M1やイベントに出ようものならスポンサーの不買運動ぐらいまでは行くと思う》
と厳しい見方も少なくない。
文春との裁判が終結した松本。復帰を望む声も少なくなく、『ガキ使』『水ダウ』『M-1』という3番組での復帰説が語られるが――今、想像以上に強い逆風に吹かれているのは間違いないようだ。