■成長を続けている齋藤飛鳥
表現力が半端ないキャスト陣は、今期のドラマでは一番だろう。また、しっかりと練られた脚本、演出もレベルが高く、好評なのもうなずける。ただ、気になるのが齋藤の演技だ。俳優としてのキャリアは浅いが、十分以上の演技を見せている。しかし、表現力オバケの面々に囲まれると、さすがに沈んでしまうのは仕方ないところだろう。
それは本人も自覚しているようで、公式サイトのインタビューで、芝居を専門的に学んだことがないので、日々、芝居の難しさを痛感している。どういう芝居が正解なのか分からないと明かし、柳楽たちの芝居を見て「こうやってやるんだ」と学びがあると、撮影を通して感じた演技することの苦労を語っている。
次回予告に、美央(齋藤)が墓に手を合わせる姿と、「過去に自分がしたことも、つぐなえるのかなって」というセリフが。なにか過去を抱えている様子で、今後もキーパーソンとして物語に関わってくるはず。だからこそ、柳楽らから学ぶことで俳優として成長し、迫真の演技を見せてくれることに期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)