日本政府観光局によると、2024年の訪日旅行客数は9月時点で2688万人。去年1年間の2506万人をすでに超えたという。

 このペースで行くとコロナ前の2019年の年間3188万人を上回り、過去最多を記録する可能性が高いという。

 円安が進む中で外貨獲得のための手立てとしては歓迎したいところだが、一方で、課題もあるという。

「出張サラリーマンや日本人観光客が、“都心のホテルが外国人観光客でいっぱいになり、予約が取れない”と悲鳴を上げています。いわゆる『ホテル難民』が急増しているんです」(旅行代理店関係者)

とても狭い往復夜行バスの内観。 (画像はphotoACより)
往復夜行バスを利用すれば宿泊はいらないが…。 ※画像はphotoACより

 航空・旅行アナリストで『中居正広の土曜日な会』(テレビ朝日系)などに出演する鳥海高太朗氏も外国人観光客急増によるホテル不足に警鐘を鳴らす一人だ。

「都心部に出張で訪れたサラリーマンも予約が取れず、郊外まで足を伸ばして宿泊せざるを得ないケースが多くなっています。若い世代では、ホテル不足と宿泊費高騰から、朝、夜行バスで着いて、帰りはその日の夜行バスで戻るといった姿も見受けられますね」(以下コメントは鳥海氏)

 本サイトの編集部員も、出張先の大阪市内でホテルの予約が取れず、和歌山に宿泊先を確保したことがあったという。