この秋、首都圏を中心に、主に高齢者が住む一戸建てを狙った“闇バイト強盗”が頻発している。
「首都の治安を守る警視庁は埼玉、千葉、神奈川の3県警と合同捜査を実施。逮捕者は30人以上いますが、SNSで集められた実行犯役ばかりで、実際は“捨て駒”です。犯行を画策した主犯格の逮捕には、いまだ至っていません」(全国紙社会部記者)
犯人に暴行を受けた被害住人が死に至るなど、その手口は凶悪かつ、ずさんそのものだ。
「窓ガラスを強引に割って侵入するなど、素人っぽさが随所に見られます。一方で、過去に起きた事件の容疑者からは“夫50代、妻50代”“娘が2~3日に1回、家に来る”など、ターゲットとなった家の詳しい個人情報が書かれたメモも押収されている。家の間取りから、居住者の生活習慣に至るまで、詳細に書かれていたそうです」(前同)
元神奈川県警刑事で『ゴゴスマ ―GO GO! Smile-』(TBS系)などの情報番組にも出演する小川泰平氏は、こう指摘する。
「いわゆる闇名簿です。もともとオレオレ詐欺を仕掛ける連中が使っていたもの。名簿を手にした強盗団は、廃品回収業者などを装い、家に上がり込む。話し込んで、その家の情報を引き出すんです」
下見作業に特化した実行犯役とは異なる集団。ここで情報を収集し、ターゲットとなる家をリストアップしていく。
「名簿は1件、数十万円。下見をするのは、詐欺のかけ子をやっていたヤツらだから言葉巧みです」(前同)