■パワハラ・セクハラをめぐり批判の声が
視聴率は好調、配信サービス・TVerのお気に入り登録も90.2万(11月19日午前11時現在)と堅調だが、今回、《五味が最後いい人になったからって、やってきたことは無しにならない。パワハラを美談にしただけ。吉子もセクハラ肯定しててあり得ない》などと、ハラスメントをめぐるシーンはやりすぎだと批判の声が。
“ドラマだから”というエクスキューズはつくものの、昨今、ハラスメントを訴えるドラマが多い中では、今回のパワハラ・セクハラを部分的に肯定する設定は、視聴者に受け入れづらかったかもしれない。特に、女性問題をメインに据えたNHK『虎に翼』の花江役で注目を集めた、森田望智が絡むエピソードだったので、なおさらだろう。
脚本は『ハケンの品格』(日本テレビ系)など、自立した女性を描き続けてきた中園ミホ氏。ドラマを盛り上げる演出だとは、わかるのだが……。テレビ朝日側もドル箱の『ドクターX』 の後継を期待するなら、もう少し気を遣ったほうが良かったかもしれない。
次回は、柚子(森田)がSNS動画の再生数を伸ばすため、外科医がひた隠しにしている秘密を院内盗撮し、尊厳を踏みにじる暴露動画を作成するらしい。イマドキな内容になりそうだが、はたして。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。