《いい加減「闇バイト」って言葉使うのやめろよ》

「高額報酬」「即日即金」「ホワイト案件」等、“手軽に高収入”を強調したうたい文句で求人を募り、詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯など犯罪行為をさせることで社会問題化している「闇バイト」。警察庁はHPに「いわゆる『闇バイト』の危険性について」というページを作成するなど、国を上げて注意が呼びかけられる一方で、SNSでは闇バイトというワードが“カジュアルすぎる”のではないかーーと批判する声が多数あがっている。

 この社会問題が大きく取り沙汰され始めたのは今年10月のこと。横浜市で75歳の男性が殺され、現金役20万円などが奪われた強盗殺人事件の犯人が、SNS上で集められた闇バイトだったことが判明し世間に衝撃を与えた。

「22歳の男で、闇バイトへの応募は初めてだったそうです。SNSで『ホワイト案件』『高収入』などと検索し、日給15万円という高額報酬に目がくらんだ末の犯行でした。途中で“おかしい”ことに気づいたとしていますが、実行役に身元が割れているため、断れなかったとのこと。複数人と共謀し、いきなり何の関係もない高齢男性を手にかけるという“軽さ”が恐ろしかった」(ワイドショー関係者)

 気軽に犯罪に手を染めてしまう風潮に、X上には

《「闇バイト」ってカジュアルな言葉が、ハードル下げてる気がする》
《「闇バイト」なんてポップな名称はやめた方がよくないか》
《闇バイトなんて軽いカジュアルな言葉じゃなくて、犯罪派遣とか強盗派遣にすりゃ良いのに》

 など、「闇バイト」という言葉そのものが、“犯罪”という意識を低くさせる側面もあるのではないかという指摘が続出した。

 そもそも「闇バイト」という言葉自体は10年以上前から存在する。ただ、そのワードを一気に世に知らしめたのは、一昨年から昨年にかけて行なわれた「ルフィ」と名乗る指示役による広域強盗事件だ。

「フィリピンの収容所にいた指示役が、SNSを通じて募集した人間に、強盗殺人という凶悪な犯罪をさせました。それまでの“闇バイト”は、特殊詐欺など暴力を伴わない関与を指すことが多かったのですが、これは遠隔から“捨て駒”を使うことで広く凶悪な事件を起こしたとして人々を震撼させ、2023年5月30日にはNHK『クローズアップ現代』が『闇バイト』を特集。従属的に犯罪に関わる闇バイトの実態が浮き彫りにされました」(全国紙社会部記者)