■DVDとは違うのだよ! DVDとは!

buffalo製品『おもいでばこ』の参考画像、白色(※画像はbuffaloHP(プレスリリース)より)
『おもいでばこ』 ※画像はbuffaloHP(プレスリリース)より

 ひとつはbuffaloが提供しているサービス『おもいでばこ』という商品だ。

「写真や動画を専用のハードディスクにためて思い出を残せます。ハードディスクにも寿命がありますが、『おもいでばこ』はディスクの劣化状況をチェックするアラート機能があり、劣化すると別の『おもいでばこ』にダビングしてくれます」

 もう一つオススメなのがネット上にデータを保存するクラウドサービスの活用だ。

「GoogleドライブやiCloud(Apple)、Amazonドライブなどのクラウドサービスに動画を退避させる方法です。探してみると、写真や動画を預かってくれるサービスは結構あります。ディスクメディアのように劣化することはありませんが、念のために2か所くらいに保存しておくと、より安心ですよ」

 読者の中にはインターネットサービスに詳しくない方もいるだろう。

「そもそも、VHSの映像を動画化するには、ビデオキャプチャーという機器を使います。この機器は、パソコンと接続して使うシンプルなものなら1500円程度で購入できるのですが、そうした安いものだと、アプリが英語版しかなかったり、使いづらいことも多いですね」(家電雑誌デスク)

 そういった方は、DVDに一時的に保存するしかない。オススメなのがVHS・DVD一体型のレコーダーだ。

「昔ながらの録画方法に慣れている方にはいいでしょう。もう生産していないので、中古家電店や、ネットオークション、フリマアプリなどで探す必要がありますね」(前同)

 数奇な運命の糸に操られるVHSとDVD。今こそ、映像保存の決断のとき。

 君は何にかけるのか?何を残すのか?

小寺信良(こでら・のぶよし)
1963年、宮崎県出身。18年間テレビ番組編集者を務めたのち、文筆家として独立。専門分野はコンシューマ映像機器、放送機器、映像技術、放送文化、著作権行政、エネルギー問題、子供とIT、PTAなど。2019年より故郷の宮崎県へ移住し、執筆活動を続ける。