■“創業家”に振り回された明菜と慎吾

 前出のワイドショーデスクが続ける。

「この会見の陣頭指揮をとったのが当時のテレビ朝日の音楽班を仕切っていた人物で、この金屏風会見について“私がメリー(喜多川)と話をして決めた”と周囲に語っていたといいます。芸能史に残るあの金屏風会見に旧ジャニーズ事務所の“ドン”だったメリー喜多川氏(享年93)が関与していたということ。

 そして、2016年1月に勃発したSMAP解散騒動と“公開処刑”とも言われる“生謝罪”にもメリー氏が関与していたとされますよね」

 16年1月、各スポーツ紙でSMAP解散説が報じられた。これを受け、同年1月18日に『SMAP×SMAP(スマスマ)』(フジテレビ系)で、SMAPは解散説で世間を騒がせ、関係者にも迷惑をかけたことを生放送で謝罪することとなった。

「その放送内容は“事務所側の木村拓哉さん(52)と裏切ろうとした残りの4人”という構図になっていました。発言、立ち位置、衣装から明確に区別する異様な演出で、木村さん以外の4人、中居正広さん(52)、稲垣吾郎さん(50)、草なぎ剛さん(50)、香取さんが虚ろな表情だったことから、“まるで公開処刑”と、非難の声が殺到したんです」(前同)

『スマスマ』を担当していた放送作家・鈴木おさむ氏(52)は、22年12月9日発売の『文藝春秋』(文藝春秋)に掲載された事実上のノンフィクションとも言える小説『20160118』で、この日の『スマスマ』の裏側を描いた。

 小説では、メンバーにヒアリングして番組が用意した当初の台本に“ソウギョウケ(※メリー氏を指す)”から猛烈な“ダメ出し”があり、送られてきたメモには生放送の中で“メンバーが絶対に言うべき言葉”が指示されていたこと、スタッフはそれを“ツヨシ”に言ってもらうよう頼ったことをなどが綴られた。

 実際の放送ではツヨシこと草なぎが「ジャニー(喜多川)さんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、いま僕らはここに立ててます」とコメント。“事務所と木村に迷惑をかけた”という立場を強調する放送となった。

「今回のコラボを受け、Xには《明菜さんも、香取さんも、旧ジャニーズのメリーは、敵でしたよね》という声もありましたが、明菜さんと香取さんには“創業家”に振り回された過去がありますよね。

 まぁでも、それは周囲が言っているだけで、“共通の敵”の存在があるから2人が意気投合したわけではないでしょう。

 ただ、長らく表舞台から姿を消していた明菜さんがにわかに動き始めていて、香取さんとのコラボが実現するなんて、これまででは考えられないことが起こっているわけです。

 体調面の心配や、以前のような声では歌えないという問題もあると言われていますが、フェスに出演することも決定。明菜さん自身が、表舞台に出て“今の自分”を見てもらいたいと前向きになっているということですよね。ファンクラブ会員以外の人にも自身が歌う姿を届けたい――と一念発起したということではないでしょうか」(同)

 奇跡のコラボが実現した明菜と香取のパフォーマンスを、音楽番組やライブなどで見られる日は近いのかもしれない。それが今年の大晦日の可能性も、まだゼロではないだろう――。