東京・武蔵野市のハンバーグ店「吉祥寺バーグ」の提供するレアハンバーグが、SNSで「生焼けでは」と騒動になったことを受け、店は12月10日、販売中止を公式インスタグラムで報告した。最近人気のハンバーグ店には“レア”であることを謳い文句にする店も多いなか、あらためて“レアハンバーグ”について注目が集まっている。

 同店は、2018年5月にオープンした牛肉100%のハンバーグ店。メニュー表には「表の吉祥寺ハンバーグ(ふっくらジューシーに焼き上げたハンバーグ)」と「裏の吉祥寺ハンバーグ(レアで食べられるハンバーグ)」があり、販売中止となったのは“裏”のほうだ。

「24年12月上旬、TikTokのグルメ動画チャンネルが、そのハンバーグを“柔らかすぎて歯茎で食べられるくらい”として紹介しました。動画では、鉄皿上のハンバーグをナイフで半分に割った断面が大きく映されたのですが、それを見ると真っ赤。表面以外まったく火が通っていないように見える状態に、

《生焼けなのでは?》
《これは流石に生すぎる》
《糸引く程の生は流石にヤバい》
《今まで食べたハンバーグの中で1番心配する色》

 などと批判が続出しました。さらに6日になってこの動画がXで取り上げられると、大騒動に発展。お店が保健所の指導を受け、販売中止にしたという経緯です」(グルメ誌ライター)

 レアなハンバーグをめぐっては今年9月、千葉・船橋市にある「将泰庵diner」で提供されていた、A5ランク黒毛和牛使用の「飲めるハンバーグ」を食した人たちの間で、O157(腸管出血性大腸菌)が原因の食中毒が発生したばかり。生ハンバーグが引き起こす物議に、X上にも、

《生のハンバーグを提供するお店がなぜ繁盛するのかまっっっっったく意味がわからない》
《最近なぜ生焼けハンバーグが流行ってるのかわからないんだよなぁ》

 と疑問を抱く人の声があがっている。

「“飲めるハンバーグ”は鉄皿で提供され、客側が3分焼いて仕上げる必要があるのですが、この際の加熱が不十分だったのではとされています。最近は“生ハンバーグ”ブームで、さらには”体験価値”として、客側に仕上げさせる店も増えている。たとえば渋谷にある『極味や』は好みの焼き加減で食べられるスタイルで、毎日行列ができています」(前同)