《表現の自由への規制はやめろ》

 今年6月、こんな文言とともにほぼ一糸まとわぬ姿の女性が写ったポスターが街中に貼られ、世間を騒がせた。

 これは東京都知事選の候補者・河合ゆうすけ氏によるもので、ポスターを見た国民からは批判が殺到。河合氏は警視庁から都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受け、該当のポスターはすべて剥がされることとなった。

 当時、このポスターのモデルとなったのは、レースクイーンでグラビアアイドルの桜井MIUさんだ。京都女子大学卒業後、海外留学経験もあるという華々しい経歴を持つ彼女がなぜ、あのようなポスターのモデルを務めることとなったのか――。本誌が取材を申し込むと、「今日、撮影会の後で良ければ!」と返答があり、フットワークの軽いギャルという印象を受けた。

 都内のカフェに現れた桜井さんに、ポスターのモデルとなった経緯から詳しく聞いた。

インタビューに応じてくれた桜井MIUさん 撮影/白川ちひろ

「あのポスターの依頼者である河合さんとは、2022年1月に彼が主催した格闘技イベント『HATASHIAI』でラウンドガールをしていた時に知り合いました。

 その後、河合さんのYouTubeのミュージックビデオへの出演やレコーディングなど、合計5回ほど一緒にお仕事をさせていただきました。あのポスターは、レコーディングの帰り道で、雨のなか駅に向かって歩いている時に突然、“7月の東京都知事選に出るから選挙ポスターのモデルにならない?”と言われ、今までの仕事と同じような形でご依頼をお受けしました。

 ポスターの件は契約書を交わさず、口頭での依頼でした。今思えば、きちんと契約書を交わすべきだったかもしれませんが、河合さんは普段は真面目な方で、これまでの仕事も過激な内容ではありませんでしたから、彼の依頼に対しては不信感はありませんでした」(以下、桜井さん)