いよいよ2024年も残りわずか。年も変わろうとしているが、25年は巳年、「ヘビ」の年だ。日本でもマムシやハブなど「毒蛇」による事故が後を絶たないが、世界には最強クラスの毒蛇が存在するという。
「ヘビの毒の種類は、マムシなどの『クサリヘビ科』が主に出血毒、沖縄のヒャンなどの『コブラ科』は神経毒と大きく2つに分けられます」(科学雑誌記者)
では、もっとも毒性の強い“最凶の毒蛇”は何なのか?
「毒の強さに限らず、毒の量、攻撃性によっても“最強”は異なります」と語るのは、科学ジャーナリストのパンク町田氏だ。今回はパンク氏の協力のもと、世界でも危険性の高い毒蛇を5種紹介しよう。
毒の強さなら、ナイリクタイパンが最強。オーストラリアの内陸に生息し、平均的な体長は1・5メートルから2・5メートルという。その毒はフグが持つテトロドトキシンの10倍とも言われる猛毒だが。
「神経毒の質はマムシの800倍の強さはあるでしょう。全量入れば、人間も1~2時間あれば死んでしまうかも。ただ、おとなしい性格で無闇に噛み付くヘビではないのが救いですね」(パンク町田氏)
ひと噛みで注入する毒の量なら、キングコブラが最強だ。フードを広げて威嚇する姿は有名だが、その毒で象一頭を倒してしまうという逸話まであるという。
「毒の強さ自体はナイリクタイパンの50分の1くらい。とはいえ、一噛みで10ccもの毒を注入するので人間はひとたまりもありません。ちなみに体長は5メートルを超え、毒蛇の最大サイズになります」(前同)