気の利いた演出だけでは、厳しい事態は打破できない。

 あらためてその事実を突きつけたのが、菜々緒(34)主演の木曜劇場『忍者に結婚は難しい』(フジテレビ系)だ。平均世帯視聴率が5%台と苦戦が続いていたが、第9話でついに4.8%と危険水域に沈んだ(ビデオリサーチ調べ/関東地区)。

 毎回、一瞬だけ出演する豪華なサプライズゲストなど、小ネタは視聴者の間で話題になっているが、視聴率上昇の呼び水にはならなかったようだ。

 同ドラマは、深田恭子(40)主演でドラマ・映画化された『ルパンの娘』シリーズなどで知られる、横関大氏の同名小説が原作。甲賀忍者の草刈蛍(菜々緒)、伊賀忍者の草刈悟郎(鈴木伸之/30)は、お互いの正体を知らず結婚。現在も影に隠れて敵対している、因縁の忍者の末裔たちの忍者ラブコメディー。

 3月2日放送の第9話は、悟郎は赤巻議員を殺害した真犯人が、郵便局の同僚の音無祐樹(勝地涼/36)ではないかと疑い伊賀の本部ビルに向かうが、音無ら伊賀忍者たちに襲われ、拘束されてしまう。一方、悟郎の身を案じた蛍も、伊賀の本部ビルを訪れるが、伊賀忍者たちに襲撃されてしまう。

 そんな蛍の危機を救ったのは、悟郎が働く郵便局のインターンで、忍者居酒屋「NIN NIN」でアルバイトしている大学生・宇良豹馬(藤原大祐/19)だった。実は本部と別行動している伊賀忍者で、赤巻議員殺害の犯人を捜しているという宇良は、蛍に手を組まないかと持ち掛けて……という展開。

 毎回、蛍への連絡係として、“山田”という名の甲賀忍者がチョイ役で登場するのだが、今回は蛍の妹・雀役の山本舞香(25)と、昨年放送のドラマ『Sister』(日本テレビ系)でダブル主演し、姉妹を演じていた瀧本美織(31)が登場。蛍に「あなたにも妹いたんですね」と、思わせぶりに声をかけた。