■公的補助の削減や増税で国民負担は増加
逆に、公的補助の削減や増税で国民負担は増加することが予想される。
「政府は24年10月まで、電気・ガス料金を、一家庭あたり月1000円程度、補助してきました。25年1~3月にも補助は再開されるんですが、補助単価は小さくなります」(前出の社会部記者)
防衛大増税こそ、26年に先送りされたものの、政府はバイトやパート労働者からも社会保険料を搾取しようと手ぐすねを引いている。
こうなると、自らの手で資産を増やすしかないのかもしれない。株式評論家の天海源一郎氏が来年の株式動向を、こう解説する。
「米国は25年1月のトランプ大統領就任で、経済をインフレ方向に傾け、日本も同様に動くはずです。経済がインフレ傾向になると、株価は上がります。来年の株価は4万円台で定着すると、私は見ています」
だが、先立つものも乏しい……。そんな場合は、どうすればいいのだろうか。
「ポイ活をしたり、地域の行政サービスをこまめに利用するだけでも、ずいぶんお得になります。 25年、何もやらなかった人はいよいよジリ貧になるでしょうね」(前出の飯田氏)
見通しは暗い令和7年の庶民生活。カップ麺好きで知られる石破茂首相には、庶民の暮らしの改善に尽力してほしいものだが……。
飯田道子(いいだ・みちこ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、海外生活ジャーナリスト。ファイナンシャルプランニングオフィスParadise Wave(パラダイスウエーブ)代表。
天海源一郎(てんかい・げんいちろう)
株式ジャーナリスト/個人投資家。1968年、大阪市生まれ。関西大学社会学部卒業後、ラジオ NIKKEI(旧ラジオたんぱ)入社。 東京証券取引所兜記者クラブ記者、株式市況アナウンサー、マーケット情報部ディレクターなどを歴任。 個人投資家向けの株式情報番組をプロデュースする。投資関連イベントも数多く手がけ、個人投資家の生の声が血肉となっていることを自負する。 2004年独立後、個人投資家向けの執筆、講演、プロデュースなどに精力的に取り組んでいる。