2024年もそろそろ終わり。最旬の人気俳優をメインに起用したのに、なかなか数字を取ることができず、苦しんだ作品も少なくなかった。今回はそんな残念な方向で話題になったドラマを振り返ってみよう。

 春ドラマで苦戦したのは、赤楚衛二(30)主演の連続ドラマ『Re:リベンジー欲望の果てにー』(フジテレビ系)だ。これまで“子犬系男子”を演じて人気だった赤楚が一転してダークな役を演じて今までにない新境地といわれたが、全話平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)は4.6%と惨敗。昨年主演した夏ドラマ『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)に続き、数字を持っていないイメージが強くなってしまった。

 同ドラマは日本屈指の巨大病院・天堂記念病院を舞台に、“野心”と“復讐心”が入り乱れる、“欲望”だらけのリベンジサスペンス。赤楚が演じたのは、病院の理事長の息子・天堂海斗。愚直ながらも無鉄砲な一面を持つ海斗だったが、巨大病院の権力争いに巻き込まれ、人生が少しずつ狂い始めていき……という展開。

 赤楚の闇落ち演技が話題になったが、演じる海斗は何か大きな目的、野望があっての闇落ちではなく、保身のために悪事を働いているだけの小悪党にしか見えなかった。やっていたのは、医療ミスの隠蔽、二股恋愛、パワハラと、視聴者に嫌われる振る舞いばかりで、それが数字を落とす要因になってしまった。