■錦戸亮に食われた赤楚衛二
また、外科医・大友郁弥役で共演した錦戸亮(40)が、海斗のライバルにもかかわらず視聴者に支持されてしまったことも大きい。海斗は自分の地位に執着して、大友の邪魔をするばかりで、かえって大友に同情票が集まった。ヒールという意味では、あまり語らず表情で内に秘めた復讐心を表現した錦戸のほうが、赤楚よりはるかにうまく感じた。
闇落ちも仕方なしと思えるような複雑な事情は描かれず、海斗は薄っぺらいキャラのまま。成長することなく、傍若無人な言動ばかりなど、さまざまな要因が重なり、すっかり視聴者に嫌われた主人公になってしまい、本来は盛り上がるはずの最終回までの3話の世帯視聴率が、連続で4.0%と惨敗に終わったのも無理はない。
来年1月25日スタートの主演ドラマ『相続探偵』(日本テレビ系)では、元エリート弁護士で、ワケありの経歴を持つ遺産相続専門探偵・灰江七生(ハイエナオ)を演じる赤楚。探偵役は初挑戦となるが、視聴者の共感を呼び、『Re:リベンジ』で落とした評判を、再び上げることができるか注目だ。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。