■終了後、共演の森川葵との熱愛報道も
ギリギリの制作スケジュールで、脚本も練られていない感がありあり。よくいえば、先が読めないスリリングな展開、悪くいえばどうしてこうなってしまうのか、よくわからない展開。あまりのカオスな内容に、視聴者が離れてしまった。
突貫工事の弊害はほかにもあった。主人公の背景描写がざっくりで、その行動がどうにも腑に落ちない。“街の人たちのため”という動機で偽装強盗などの犯罪を重ねているが、どうして街の人たちのために動くのか、その理由がボンヤリとしか見えてこない。そんな、まったく主人公に思い入れができない状態では、見続けようという気になれないのも当然だろう。
さらに、終了後には夫婦役を演じた、森本と森川葵(29)の交際が報道され、ファンにとっては“なかったこと”にしたいドラマに。出演者にとっても、視聴者にとっても、いろいろな点で『街並み照らすヤツら』が不幸なドラマだったことは間違いない。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。