■日本のコンビニならではの進化とは

 こうした日本ローカライズの成功例として、前出の谷頭氏はコンビニ大手3社のひとつ、ローソンを挙げる。

 もともとは、1939年にオハイオ州で誕生したミルクを販売するための店舗だったローソン。ロゴの牛乳マークは当時の名残だが、アメリカのローソンは85年に消滅した。

「ローソンに限ったことではないですが、日本ってコンビニが独自のガラパゴス的進化を遂げているんです。モノを売るだけじゃなく、代金収納もやるし、調理もするし、宅急便も出せるし、チケットも販売するという“万(よろず)屋”的な場所になっている。

 加えて、日本におけるローソンは、かつてダイエーの100%子会社でした。全国に張り巡らせたダイエーの巨大な流通網を生かせたという点も、非常に大きかったと思います」(前出の谷頭氏=以下同)