「年度末を前に、民放各局の視聴率争いが激化しています。毎年度の平均視聴率は3月末で締められ、4月初頭に発表されますからね」(制作会社関係者)

 2021年度の世帯視聴率では、テレビ朝日がプライム帯10.3%、全日帯(6~24)7.2%で全局横並び1位、ゴールデン帯(19~22時)は10.1%で民放横並び1位を獲得した。

「テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率では日テレが圧勝しているんですが、一方、今は最後の追い込みといった感じで熾烈な争いが巻き起こっているのが世帯視聴率です。

 世帯視聴率は昔に比べて重視されない傾向にありますが、テレビ局としては外面、見え方としても“3冠王”がほしいところ。2021年度に3冠王を逃してしまった日テレとしても“2022年度はなんとか……”という思いでしょうね」(前同)

■2022年度もテレ朝が「世帯視聴率争い」でリード

 コア視聴率で他局をリードしているのは日本テレビだが、世帯視聴率ではテレビ朝日が好調だ。

 2022年の大みそかに放送された『ザワつく!大晦日』(テレビ朝日系)の世帯視聴率は、第1部が12.1%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。大みそかに放送された民放番組の中でゴールデン帯・プライム帯のトップとなり、開局以来の快挙となったことも記憶に新しい。

「テレ朝は『ポツンと一軒家』やドラマ『相棒』、『科捜研の女』など、シニア向けのコンテンツがそろっていて、世帯視聴率は全体的に高い傾向にありますからね。

 そんなテレ朝を打倒したい日テレが敢行した策が“かなりイレギュラー”だと、テレビマンの間で話題を呼んでいます。その策というのが、WBCでの巻き返しなんです」(同)