橋本環奈(25)主演のNHK連続テレビ小説おむすび』。苦戦が言われていた同作だが、ここにきて最低視聴率を更新してしまった――。

【以下、『おむすび』1月14日放送回のネタバレを含みます】

『おむすび』は、平成元年生まれのヒロイン・米田結(橋本)が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく平成青春グラフィティ。

 1月14日放送回で物語は2011年3月に突入。第1子も生まれ、神戸の実家で過ごす結だったが、テレビで東日本大震災の発生が伝えられて――という展開を迎えている。

「本作は、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災が重要な要素として描かれています。今週は阪神・淡路大震災から30年目の節目でもありますし、そのタイミングで東日本大震災もしっかりと描こうという姿勢は大切なことですよね。ただ、そこを描くよりも前の段階で、『おむすび』では視聴者離れがどんどん進んでいたんですよね……」(テレビ誌編集者)

『おむすび』は序盤の“ギャル編”が朝ドラ視聴者層と合わなかったと言われ、ギャル編が終了後も朝ドラとしては極めて低い視聴率12%台の回を連発。大苦戦を強いられてきた。そして1月13日放送回では、世帯視聴率が11.4%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、ついに11%台を出してしまったのである。

「13日は成人の日、つまり祝日でした。朝ドラは平日朝に家事や出勤、通学の準備をしながら視聴する人が多いですから、そういった視聴習慣から外れる祝日は数字が落ちる傾向はあります。

 それにしても11%台というのは厳しい数字。前期の伊藤沙莉さん(30)主演の『虎に翼』は平均して16%台を取っていたわけですからね。『おむすび』はいよいよ、歴代朝ドラの平均視聴率ワースト1位を更新しかねない状況になってきました」(前同)

『おむすび』のここまでの全話平均視聴率は13.7%。この数字は歴代朝ドラの平均視聴率ワーストの作品である、倉科カナ(36)主演の『ウェルかめ』(09年度後期)の13.5%をわずか0.2ポイント上回っているだけ、という危機的状況にある。

「1月に入ってからの『おむすび』では、主人公の結が佐野勇斗さん(26)演じる恋人・四ツ木翔也と結婚するまでのドタバタが描かれました。そして最低視聴率を更新してしまった13日放送回で結の妊娠が明らかに――という流れでしたが、この妊娠・出産までの流れがわずか2回でサラッと流されたシナリオ構成に、ツッコミが殺到しています」(同)

 13日放送回で結は妊娠6週目と発覚したが、同時に腎盂腎炎と重症妊娠悪阻(※酷いつわり)も患っていることから、緊急入院することに。翌14日放送回では入院生活を経て、結は藤原紀香(53)演じる管理栄養士・西条小百合と出会い、管理栄養士という職業を意識し始める様子が描かれた。

 そして、同回では出産シーンどころか、陣痛などの場面も描かることなく、ナレーションの「それから時が過ぎ……」という一言で、前述の東日本大震災の瞬間まで場面が飛んだのだ。