元SMAPリーダーで国民的タレント・中居正広(52)に取り沙汰された“解決金9000万円女性トラブル”。フジテレビ幹部が関与しているとも報じられ、同局にCMを出稿するスポンサー各社が次々と自社CMを差し止める事態にまで発展している。
中居の女性トラブルを最初に報じたのは2024年12月19日発売の『女性セブン』(小学館)。
“密室のトラブル”が起こったのは23年にあった会食の席でのこと。当初、会食は中居とフジテレビ幹部の男性A氏、女性で行なわれる予定だったものの、A氏が急遽来られなくなり、中居と女性の2人きりに。その後、密室内の2人の間に《深刻な問題が発生し、トラブルに発展した》と報じられた。
トラブル後、中居と女性側で代理人を立てた話し合いが持たれ、中居が9000万円という額の解決金を支払ったという。中居の所属事務所は代理人弁護士を通じて《以前に双方の話し合いにより、解決しておりますことをご理解ください。お互いに守秘義務がありますので、対外的にお答えすることはありません》と回答した。
「フジテレビは一貫して社員の関与を強く否定しているものの、1月14日にはフジ・メディア・ホールディングスの株を保有する米投資ファンドが第三者委員会の設置を求めるなど、問題は日に日に大きくなっていきました。ついには港浩一社長(72)が会見を開くまでに至りましたが、その会見にも厳しい目が向けられていますよね」(夕刊紙デスク)
港社長は、1月17日午後の会見で一連の騒動を謝罪。トラブルについては23年6月の発生直後から「認識していた」とも明らかにしたが、「当時の判断として、事案を公にせず、他者に知られずに仕事に復帰したいという女性の意思を尊重し、心身の回復とプライバシーの保護を最優先に対応」したと説明。今後は新たに設置する第三者の弁護士を中心とする「調査委員会」に調査を委ねるという。
■CMスポンサーが次々に撤退……
港社長の会見は中継されることなく、記者クラブ加盟メディアしか入れないという閉鎖的なものだった。また、「回答は差し控える」「調査委員会に委ねる案件」とする場面も多く、批判が殺到。
同日放送の『NHKニュース7』(NHK総合)でも、会見場で実際に取材した記者が「映像の撮影は認められず、記者の側から“オープンな会見とは言えず、非常に残念だ”と苦言を呈す場面もありました」と伝えた。同番組では、メディア論が専門の同志社女子大・影山貴彦教授が「(フジテレビの)後ろ向きな姿勢、消極的な姿勢は変わっていないという印象です。中途半端に乗り越えようということがあるとしたら、それは決して褒められたことではありません。徹底的に膿を出す、これに尽きると思います」と指摘した。
フジテレビの一連の対応を受けて、1月18日にトヨタ自動車が同局で放映しているCMを差し止めると発表。その後、NTT東日本、明治安田生命保険、アフラック生命保険、第一生命保険、日本生命保険、日産自動車、花王、セブン&アイ・ホールディングス、日本マクドナルドホールディングスなど、50社超企業がCMを差し替えるなどの対応を取ることが明らかになった。
また、日本テレビの『ザ!世界仰天ニュース』に続き、中居の冠番組『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の打ち切りと『THE MC3』からの中居の降板をTBSが発表した。
大手芸能プロダクション社員が話す。
「会社の上層部は、フジテレビの幹部と今後についてなどの話をしているのでしょうが……そういった話は現場レベルにはまだ降りてきていません。
ただ、多くのスポンサー企業がCMを差し替える対応をしていることからうかがえるのは、今のフジテレビに自社のCMを流すこと自体が、視聴者にはマイナスに受け止められてしまうということですよね。企業はCM枠を買っていてすでに料金も支払い済み。CMを差し替えたとしてもお金が返ってくるわけではありません。それでも“流してくれるな”となっているわけで、それは、フジテレビに対して相当な嫌悪感を示していることになるんです」
港社長の会見以降、フジテレビの多くのCMがACジャパンのものに差し替えられている。
「ACジャパンのCMばかりになる、というのは、テレビ局にとって極めて深刻な事態なんです。今後、スポンサー企業とフジテレビの信頼関係が崩壊するということも考えられますし、長年続いた関係が完全に切れる可能性もあるとささやかれています。スポンサー企業が求めるのは、今回の件の決着と会社の一新でしょう。それをできるだけ早くしないといけないわけですよね」(前同)
50社超の企業がCMを差し替えるのは間違いなく異常事態だろう。フジテレビは早急に問題解決を図らないと会社として立ち行かなくなってしまう、と見られている。前出の大手芸能プロ関係者は続ける。
「スポンサー企業が今、フジテレビにCMを出稿することをマイナスと考えているわけですが、それは俳優も同様で、フジテレビのドラマに出演することで視聴者から“あんな局のドラマに出るなんて……”と受け止められかねない。そのため、現場のマネージャーからも“うちの俳優をフジのドラマに出して大丈夫か?““番宣には出ないほうが……”と懸念の声が上がり、“新規の仕事は断わったほうがいいのではないか”という声も上がっているんです」