■金銭面以外でも2つの変化が
さらに、旧ジャニーズ時代からの変化としては、やはり“創業家”の撤退が大きいという。
「旧ジャニーズ事務所では藤島ジュリー景子前社長(58)が中心にいて、タレントのマネジメントが行なわれていましたが、事務所側の意向が強すぎて“プロデュース方針がタレントの目指す方向と合わずに揉めた”、といった話題がたびたび出ていましたよね。
しかし、STARTO社は、多くの決定権がタレント側にある“エージェント契約”がメインの事務所。ですので、タレントやグループがやりたい仕事を最優先できるし、受けたくない仕事は自由意思で断ることができる。だから、タレントにとっては非常にやりやすい環境だといいます。
たとえば関西のグループは、SUPER EIGHTの大倉忠義さん(39)のプロデュースで、デビュー組の4グループが集結してKAMIGATA BOYZを結成。独自路線を突っ走っていますが、同ユニットは、関西のみんなでやりたいことをやろうという雰囲気で、一丸となって皆とても楽しみながら活動できているそうです。外から見ていても本当に楽しそうで、エンターテインメントとしてもしっかり成立していますよね」(前出の芸能プロ関係者)
旧ジャニーズ時代から関西のグループは、ジュニア(旧関西ジャニーズJr.)を中心に『DREAM IsLAND』と題して様々なライブを継続開催してきた。その発展形として結成されたのが、前述のKAMIGATA BOYZである。
KAMIGATA BOYZは大倉を旗振り役に、SUPER EIGHT、WEST.、なにわ男子の3組合同ユニットとして24年4月末に結成が発表され、同年9月14日にAぇ!groupも加入。
関西での人気は圧倒的で、24年9月21、22日に若手の関西ジュニアを含む総勢106人で行なわれた大阪・ヤンマースタジアム長居での単独コンサートは、2日合計で11万人を動員している。
「タレントたちがSTARTO社のことを良く思っていることはまだあります。同社の契約では、タレントごとにエージェント契約、マネジメント契約、その併用など細かく選べるようになっていますが、このエージェント契約に関して、当初、タレントが思っていた以上に事務所が動いてくれる、と感じているそうなんです」(前同)
エージェント契約とは、芸能人やスポーツ選手が、仕事の獲得や報酬の交渉などの特定の業務をエージェント(エージェント会社)に委託するもの。
「STARTO社はエージェント契約するタレントの窓口となり、仕事の依頼、オファーが届けば、それをタレントサイドに伝え、仕事を受けるかどうかタレントに判断してもらうというのが基本です。
ですので、STARTO社の発足当時、タレントの間では“そこまで営業はしてくれないだろう”という声があったそうですが、実際には、マネジャーや同社スタッフがしっかりと動いてくれて、タレントに合う仕事を持ってきてくれているそうです。エージェント契約と言えども、そうした手厚い動きがあるわけで、多くのタレントがSTARTO社に感謝しているということです。
福田社長は芸能界の“改革者”として知られ、過去にはSNSで旧ジャニーズを批判する投稿をしたこともあり、現在でも一部ファンからは厳しい目で見られていますが、タレントにとっては居心地の良い環境を作ることに成功しているようですよ」(同)
あと約2か月でSTARTO社が本格始動してから1周年。良い環境にいるという同社タレントは今後、さらに活躍を見せていくのかもしれない――。