■“局アナ”は特有の文化
フジテレビはこれまで、女性アナウンサーのカレンダーを制作してきており、25年版の「フジテレビ女子アナカレンダー」は“笑顔の素”をテーマに総勢12人の女性アナウンサーが登場。ファッション誌ともコラボし、表紙をどのパターンにするか“投票”で行なうなど話題性も作ってきました。
25年のカレンダーは有名ファッション誌『JJ』(光文社)によるプロデュースで制作されているというが、そんな「フジテレビ女子アナカレンダー」に対し、
《普通の企業なら女子社員をカレンダーにしない!!》
《女子アナは基本的にテレビ局の社員だからタレントみたいなことをさせるのは間違い》
といった厳しい声もXには寄せられている。
前述の小島氏は80年代から現代までつながる“女子アナブーム”の影響は深刻だとも指摘しているほか、局アナは不思議な職業であり、海外の人に日本のアナウンサーという仕事を説明することは難しいともコメントしている。
「多くの国、特に欧米ではニュース番組のキャスターを務めるのは経験を積んだ記者やフリーのキャスターですし、男女は関係ありません。また、バラエティ番組のMCはタレントが担っています。局アナや女子アナという文化は日本を中心に中国や韓国など、東アジア独自のものだとも言われています。だからこそ、小島さんは海外の人に局アナという仕事を説明するのが難しいと語ったんでしょう。
現在は、日本のバラエティ番組でもMCはタレントが務めていますし、ニュース番組でも有働由美子さん(55)、小川彩佳さん(39)、ホラン千秋さん(36)など、フリーのアナウンサーやタレントがニュース原稿を読み、なんの問題なく進められています。むしろ、彼女たちの評価は高く、キャスターとしてのレベルの高さや、専門性が評価されていると言えるでしょう。
もちろん、アナウンサーとして高い評価を得ている局アナも多くいます。その方たちも、アナウンサーとしてのプロフェッショナルな技術と、担当分野に精通したスペシャル感が評価されていますよね。
一方で、中居さんとフジテレビの問題は、局アナや女子アナという職業があるがゆえに起こってしまった側面もゼロとは言えなさそうです。もちろん女子アナたちが悪いわけではなく、一部の権力者や上層部が彼女たちを利用していた、という疑惑なわけですが……。
今回の騒動をきっかけに、今後はテレビ局の採用のやり方も変わっていき、遠くない将来、日本からも局アナや女子アナといった職業がなくなっていくことになるのかもしれませんね……」(前出の制作会社関係者)
中居とフジテレビの問題は、日本のテレビ業界を一変させるきっかけになるのかもしれない。