■『日本一の最低男』は序盤のつまずきが痛恨だったか
『日本一の最低男』は初回、香取と同じ新しい地図で元SMAPの草なぎ剛(50)が、同局の主演作『罠の戦争』(カンテレ制作/23年1月期)と同じ役柄で友情出演するサプライズもあり大注目されたが、その後は数字が伸び悩んでいる。
「たとえば第6話(2月13日放送回)は、世帯視聴率3.6%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人視聴率2.1%、テレビ界で重要視されている13~49歳のコア視聴率は1.1と、極めて低いものでした。
すでに、リアルタイムで見る視聴者があまりいないことが明白なわけですが……ただ、実際に視聴した人からは、ホームドラマを主軸に社会問題を織り交ぜるシナリオは評判が良いんですよね」(前出の制作会社関係者)
最新の第7話(2月20日)では、一平(香取)との関係が冷え切っていた父親・平蔵(柄本明/76)が登場し、親子が仲直りするまでが描かれた。その過程では、平蔵が過去に妻や娘(一平の姉)を昭和的な価値観でこき使っていたことを「俺の人生は間違っていた」と後悔していることが判明。それを正助(志尊)が「お義父さんはただその時代の価値観を生きていただけ」「きっといつかは今の価値観も変わる」と優しく声をかける――という時代と価値観の移り変わりを掘り下げるシーンが描かれた。
同ドラマは他にも、”同性婚を親に理解してほしい男性カップル”、”少子化の影響による保育園の人件費問題”など、各回で1つ社会問題を掘り下げていく構成となっているため、《ホームドラマと社会的な問題が絡み合って面白い。毎回以外な展開がある》など好意的な声は多い。
その一方で、
《4話ともリアタイしてるけど、2話までがほんとに微妙というかつまらなかったんよな。 3話からすごくいいから勿体無いよね》
《途中で脱落するとこだったけど、危ねぇー!!こんな神回(第6話)を見逃すとこだった》
《社会問題を扱うドラマだなんて思わんよ、このドラマ名から。ほんと勿体ない》
《本当良いドラマだよ。1話〜2話で離脱した人もったいないよまだ間に合う戻ってきてー!!》
といった、意見も目立つのだ。
「徐々に盛り上がっていっている内容を評価する声が多いですが、視聴者のSNSへの書き込みにもあるように、序盤がイマイチだったということですよね。全体のストーリーが悪いというより、スタートダッシュに失敗して一気に視聴者は離脱。それでドラマ開始前の話題性を維持できなかった、というところのようです。
確かに、第1話の時点では社会派ドラマとしての面は弱く、主人公の描写も“タイトルで言うほど最低男か?”という声もありました。タイトルがドラマ内容とマッチしていない、というところも影響はありそうです」(前同)
■今をときめく川口春奈と松村北斗がメインなのに……
香取主演の『日本一の最低男』は脚本の評価がここにきて上がってきている一方で、もうひとつの1月期の“がっかり連ドラ”、『アンサンブル』(日本テレビ系、毎週土曜日夜10時から)は、現在進行形で株が下がり続けているようだ。
「川口春奈さん(30)主演、SixTONES・松村北斗さん(29)がお相手役の土ドラ10作品『アンサンブル』は、現実主義の女性弁護士・小山瀬奈(川口)と、愛や誠を信じる理想主義の新人弁護士・真戸原優(松村)が、さまざまな恋愛トラブル絡みの裁判に挑むことで、自分たちの恋に生かしていくリーガルラブストーリー。川口さんと松村さん、今をときめく2人がメインの作品なんですが……」(同)
主演の川口は、昨年12月発表の『2024タレントCM起用者数ランキング』で1位(24社)を飾り、22年から3年連続1位のCM女王。
お相手役の松村は大人気グループ・SixTONESのメンバー。以前から演技派俳優として知られていたが、最近では彼が2番手を張った松本若菜(40)主演の『西園寺さんは家事をしない』(TBS系/24年7月期)や松たか子(47)主演の映画『ファーストキス 1ST KISS』など話題作も多く、より人気上昇中。
2月20日の『2024年 第98回キネマ旬報ベスト・テン』でも、上白石萌音(27)とのW主演映画『夜明けのすべて』(2月9日公開)で主演男優賞を獲得したばかりだ。