■徹底した役作りによる容姿激変が話題に

 池脇は、朝ドラ『ほんまもん』のヒロインだった19歳の頃は正統派の美人女優だったが、近年では年齢相応の役を演じるにあたり、激太りしたりあえて老け込んだりと、外見から徹底的に役作りをする一流演技派女優として高く評価されている。

「制作統括の橋爪氏のコメントにもあった『その女、ジルバ』での激変ぶりは、当時大変な話題になりましたよね」(女性誌編集者)

 2021年1月期に放送されたドラマ『その女、ジルバ』は池脇にとって9年ぶりの連ドラ主演作。アパレル会社勤務の冴えないアラフォー独身女性・笛吹新が、ふとしたきっかけで熟女バーのホステスをすることになり、人生が好転していく――という作品。

 池脇は『ジルバ』で新を演じるにあたり、顔のケアをせず姿勢も悪くして過ごすなど意図的に老け込む役作りをして、第1話ではシワが目立ち表情も暗い“くたびれたオバサン”という衝撃的なビジュアルを披露。その後、ホステス業を通じて垢抜けて美しくなっていく過程も含めて、《まったく別人だよ》《どんどん美しくなる》と、視聴者を沸かせたのだ。

 また池脇は、現在放送中の板垣李光人(22)とHey!Say!JUMP中島裕翔(31)がダブル主演する連続ドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』(カンテレ制作、フジテレビ系/月曜よる10時)でも注目を集めたばかり。

 池脇は同ドラマの第3話に自死した殺人犯役で出演したが、親の介護や重度のストレスで疲弊していた、という背景を感じさせる、たるんだ頬や手入れされていない髪などの強烈なビジュアルを披露。憎々しい表情での犯行、自分の容姿に絶望して鏡を壊す場面などもあり、《こういう切ない役はこの年代では他の追随を許さないものがある》《池脇千鶴さんやっぱ演技力エグい》と、話題を集めた。

「最近は年を重ねても、見た目も雰囲気も若々しい俳優が男女問わず活躍しています。ですが、池脇さんの場合は役によってとことん老け込んだり、太ったりと、年相応なビジュアルに激変することをいとわない。

 今回、『ばけばけ』で池脇さんが演じるのは“個性豊かな松野家の面々を愛情で深く包み込み、でも、母としての業も心の奥に抱えている”という役柄ですが、それが内面からにじみ出てくるような、説得力のあるビジュアルを、半年後には見せてくれるのではないでしょうか」(前同)

 カメレオン俳優・池脇千鶴。24年ぶりの朝ドラでまた新しい姿を見せてくれそうだ。