■一番のコツは「面倒を見すぎない」

写真撮影・有坂政晴

 一方で、長生きをさせるために注意を払うべきポイントもあるという。

「それは水温と水質の維持です。人間でも急にエアコンの温度を変えられたりされると辛いですよね? 金魚も、いつも慣れている状況をキープされるのが快適なんです。具体的には、7~10日に1度、水槽の3分の1の水を交換します。餌も朝に1回、夏の時期なら2回くらい与える程度がベストです」

 ここまで聞くと、「やっぱり金魚の世話は大変かも?」と思ってしまうが、大事なのはこれだけ、と照英さん。

「実は、面倒は見すぎないことこそ、金魚を長生きさせる秘訣なんです。僕の経験からすると、金魚が一番元気で過ごせるのは屋外飼育ですね。水温も気温に応じて変化するので急激な温度変化はないし、寒くなれば冬眠しますから。

 また、屋外飼育だと藻が生えてきます。藻が生えれば酸素を作ってくれるので、ポンプも必要ないし、藻は金魚の餌になります。自然が一番。構いすぎず、放っておくくらいがちょうどいいんですよ」

 照英さんは、金魚飼育の醍醐味について、こう言う。

「実は金魚は懐っこい生き物。うちの金魚も、僕が近づくだけで集まってくるくらいです。深く考えすぎず、かわいいと思った子を飼ってみてるのがいいと思いますよ」

 まずはお近くのアクアリウムショップへ。運命の出会いが待っているかも?

「たとえ失敗しても、その経験を次に生かせばいいんです」

 と言う照英さん。後編【“金魚の達人”タレントの照英が明かす野望「青い金魚を作り出したい」】では、照英さんが金魚にハマッたきっかけや苦労話、金魚飼育者としての夢を語ってもらっている。

照英(しょうえい)
1974年生まれ、埼玉県出身。大学時代、やり投げで国体2位になった実績を持つ元アスリートで、競技引退後に芸能界デビュー。モデル、俳優を経て、現在はバラエティ番組や司会者、ナレーターなど幅広い分野で活躍するマルチタレント。2012年に愛知県弥富市の『深見養魚場』を訪れたのをきっかけに金魚飼育を始め、現在は自宅に約1000匹の金魚を飼う金魚愛好家でもある。