■歴代ワーストどころか“ギリ2桁”の回も
しかし、松平演じる永吉の死をナレーション説明だけで終わらせた演出の評判はよろしくなく、
《永吉さんのナレ死はないだろう。なんの兆候もなかった上にストーリー的に感動効果もほぼ無し。やはりこのドラマの難は全ての展開の軽さなんだろうなぁ…》
《永吉さんナレ死しそうだなと思ったら案の定ナレ死した おむすびってほんとダイジェスト版みたいな話》
《え?永吉さん?やっぱり死亡フラグだったの?待って、その1ヶ月後って、いやいやいやいやナレ死て雑やな?》
といった声が多く寄せられているのだ。
今回に限らず『おむすび』では、たとえば、主人公・結(橋本)が管理栄養士の資格を取得して社員食堂から病院に転職するまでの経緯がほとんど描かれず、いきなり管理栄養士として4年目を迎えたところから物語が再開するなど、かなり駆け足な構成となっている。
「主人公が苦労を重ねながら成長をしていき、栄養士として活躍していくのが物語のメインのはずですが、それが明確に省略されているわけですからね……。
『おむすび』はメインである栄養士の話や、ずっと描かれている“ギャル要素”に加えて、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災も描かれたほか、ストーリーが令和に入ってくる3月以降の放送ではコロナ禍が描かれていくようです。
そうした要素を詰め込みすぎた結果、個々の話が中途半端で、視聴者がしっかりと描いてほしいところがダイジェスト的になり、全体がかなりの薄味な印象になってしまったのかもしれません。
脚本、演出に厳しい意見が寄せられている『おむすび』からはどんどん視聴者が“離脱”。視聴率はほぼ確実に歴代朝ドラワースト記録を更新しそうだと言われているし、“ギリ2桁”というかなり厳しい数字も出してしまっています」(前出のテレビ誌編集者)
歴代朝ドラの平均視聴率ワーストは倉科カナ(36)主演の『ウェルかめ』(2009年度後期)の世帯13.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)だが、『おむすび』は2月26日放送回の時点で13.3%と下回っている。
さらに2月24日放送回では、世帯10.7%という、朝ドラにあるまじき数字に。これは放送日が天皇誕生日の振替休日だったことも影響しているだろうが、それを差し引いても厳しい数字だろう。前期の伊藤沙莉(30)主演の『虎に翼』の全話平均視聴率は16.8%だった。