■『日本一の最低男』は設定ミス?
次いで、視聴率、配信ともにふるわないのが、香取慎吾(48)主演の『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系/木曜よる10時)で、人生崖っぷちの最低男・大森一平(香取)が、政治家になるための戦略で亡き妹の夫と子どもたちと同居することから始まる、選挙&ニセモノ家族ストーリー。
香取が約11年ぶりに同局の連続ドラマに主演することが話題になったが、視聴率は第7話(2月20日)の世帯平均が3.7%と低迷。TVerでもお気に入り登録数も47.5万と深夜ドラマレベルに沈んでいる。
ただ、数字こそふるわないが、視聴者からは《見ないのはもったいない》などと、X上で絶賛の声が多く上がっている。脚本は家族それぞれの立場や心情を丁寧に描き、ホームドラマとしてよくできているうえ、香取や志尊淳(29)、子役の増田梨沙(11)ら演者も、重すぎず軽すぎずの絶妙な演技で、評価の声は高い。
惨敗の理由はズバリ、レトロ感あるタイトルと、実は真面目な内容とのズレ。最低男とされた一平の、最低男を感じさせない序盤の展開に違和感を覚え、視聴者が早々に離れていったのだろう。せめて最低とはいわず、ダメ男ぐらいにしていたほうが、見る側も素直に受け入れられたかもしれない。