橋本環奈(26)主演のNHK連続テレビ小説おむすび』が、今までにないほど低迷している。第21週「米田家の呪い」(2月24日~28日)は、2月24日が10.7%。その後も12%台を連発(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)。このままでは、倉科カナ(37)主演の09年後期『ウェルかめ』の、全話平均13.5%という朝ドラ史上最低視聴率を更新しそうだ。

 同ドラマは、平成元年生まれのヒロイン・米田結(橋本)が高校時代にギャル文化と出会い、やがて栄養士として人の心と未来を結んでいくという平成青春グラフィティ作品。旬の俳優・橋本環奈をヒロインに起用し、ギャル設定という今までの朝ドラにない新しさだが、大失敗に終わりそうだ。なにがいけないのか――。

 嫌わられる理由のひとつが、劇中で登場人物同士の会話が成り立っていないこと。なにか問題が起こったとき、それに対して言う言葉、あるいは行動が少し、いやかなりズレているのだ。見ている方は「ん?」と違和感も持つものの、問題は解決して物語がどんどん進んでいく。このパターンが続いているのだ。

 第21週は、人気キャラである結の祖父・大吉(松平健/71)の、活躍と死が展開されて話題になった週ではあった。しかし、問題なのは、その裏で展開された主人公・結と妊婦・千佳(笠間優里/23)とのエピソードだ。千佳は、かつての結と同じ重度妊娠悪阻(じゅうどにんしんおそ)で入院しており、夫は仕事を何個も掛け持ちしていて忙しい。

 千佳は結婚を反対されていたから親とは距離を取っていて、支えてくれる人がいない状態。そんな千佳に対して結は、自分の父親と祖父も喧嘩していたが、最後は家族のもとに帰るとし、「そう簡単には切れんと思う。親子とか、家族の縁とか」と語った。千佳は、その言葉を聞いて母親の味に近いみそ汁を作ってもらい、それを味わうと、自分の母親に歩み寄ろうと考えを変える。