■人気女優の追悼企画も話題に

 放送中の『ミタゾノ 第7シーズン』の第8話は、サブタイトルが『変な間取りの呪い…!?』で、劇中でも「今は事故物件とか、変な間取りの家とか流行ってますよね」というセリフが飛び出すなど、芸人・松原タニシの著書『事故物件怪談 恐い間取り』(二見書房)や雨穴(うけつ)氏の著書『変な家』(飛鳥新社)といった、人気のオカルト作品絡みのネタだと話題になった。

 また、同シーズンでは久間田琳加(23)演じる家政婦・大門桜というキャラがいるのだが、プロフィールが“父親が捜査一課長の刑事で母親は科捜研。テレビ朝日のアナウンサー試験に不合格の経歴を持つ”と、完全にテレ朝をネタにしている。

「また、今シーズンは、第1話にゲスト出演した中山美穂さん(享年54)が放送直前の昨年12月に亡くなり、『ミタゾノ』が遺作として注目されるというイレギュラーな出来事もあり、例年よりも同ドラマに関心を持った視聴者も多かったかもしれませんね。

 中山さんがセーラー服姿になるなど、図らずも女優・中山美穂の集大成のような内容となっていた今回の『ミタゾノ』の第1話。そのラストには、ミタゾノが中山さんに赤い花を送るという追悼の演出もありました。松岡さんは中山さんの大ファンで、彼考案の演出だと言われていますね」(前出のテレビ誌編集者)

 そんな『ミタゾノ』は、前回の第6シーズン(23年10月期)からゴールデン帯(火曜よる9時~)で放送されているが、それ以前は深夜帯(金曜よる11時15分~)の番組だった。

 ゴールデンに昇格することが決まったときは、そのことでドラマが大人しくなり面白さが薄れるのでは、と不安視する声もあったが、第6シーズンの第1話でミタゾノが「どんなに環境が変わってもミタゾノはミタゾノ。スケールダウンすることなく……スケールアップも致しません」と言った通り、驚くほどに何も変わらず、今回の第7シーズンも深夜時代と変わらないノリのまま、クライマックスに近づいている。

 もはや主演の松岡にとってライフワークと化している『家政夫のミタゾノ』。気がつけば、現在、視聴率と並んで注目される見逃し配信サービス・TVerのお気に入り登録者数がドラマ部門で3位という、実績的にも素晴らしいドラマになっている。