■看護師や医師を目指す物語のほうが良かったか
『おむすび』では、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして2020年のコロナ禍と、社会に大きな影響を与えた3つの出来事が描かれた。コロナ禍では、行政の担当者が「アベノマスク」をしていたり、医療従事者が防護服を3段階で使い分けていることなど、ディティール再現を評価する声はある。
しかし、その結果、本題の栄養士としての話が“ダイジェスト”になってしまったところがあり、
《ドラマのメインのストーリーに説得力を増して引き立てるために、コロナ禍当時の状況を細かく描写するのなら良いと思うけど、「おむすび」の場合は、コロナ禍を描くこと自体がメインになってしまっていて、肝心のストーリーの方が全然進んでいない》
《震災やコロナと時代背景的にすごく後世に伝えたいものがあるはずやのに、それ以外の部分が残念でほんま残念》
《震災やコロナは管理栄養士、結の物語に必須だったんですかね。。#おむすび》
といった、厳しい声が多く寄せられている。
「主人公に、栄養士として具体的な目標が見えてこない状態が長々と続き、主人公以外のキャラクターの話や社会現象にばかりスポットが当たる。視聴者からすれば、“何のドラマを見てるんだっけ?”という思いになるでしょうね。
そもそもの話になってしまいますが、“栄養士という設定自体がミスだったんじゃないか”と指摘する視聴者も少なくありません。震災やコロナを描いているうえに、主人公の職場が病院なのだから、看護師や医者を目指す話にすればよかったのでは、ということです。主人公を栄養士という設定にしたことが“最大の失敗”だったのではないかと……」(前出のテレビ誌編集者)
『おむすび』の設定についてXには、
《コロナ禍の医療従事者の大変さを描きたかったんなら完全に主人公設定ミスなんじゃないの? コロナ患者にできることなんて管理栄養士としては限られてるし、そこで自分の無力さを感じるとかならまだ共感できるけどさ、無理あるって この脚本》
《終盤、コロナをメインでやるのだったら管理栄養士ではなく看護師をヒロインの仕事に設定したほうが説得力があったのに...残念みんな、主役に気ぃ使いすぎて怖いわ》
《管理栄養士なのにちょいちょい看護師かのような設定になってるのがモヤる最大の要因》
といった意見が多く寄せられている。