橋本環奈(26)主演のNHK連続テレビ小説『おむすび』は、3月28日に最終回を迎える。物語は残り10話とクライマックスを迎えているのだが、いまだ着地点は見えず、視聴者からも不満の声が多く寄せられている――。
『おむすび』は、橋本演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が高校時代に“ギャル文化”と出会い、やがて栄養士として人の心と未来を結んでいくという“平成青春グラフィティ”作品。物語は令和を迎え、第24週(17日~)は2023年12月が舞台となっている。
第23週(10日~14日)では2020年5月のコロナ禍が描かれていたが、そこから一気に3年半が経過したことになる。
「『おむすび』の批判ポイントとして“ダイジェスト感の強さ”が以前から言われていましたが、またしても、という感じですね。そして、主人公の結(橋本)が大阪新淀川記念病院の管理栄養士となって9年目になりますが、メインテーマである“栄養士”としての活躍があまり描かれないまま終盤に来てしまいましたね……」(テレビ誌編集者)
同作では、結が病院の「NST」(栄養サポートチーム)の一員として食事でメンタルケアを行なうというシーンこそ何度か描かれているが、彼女が管理栄養士試験に臨み合格するまでの過程や新人時代などは描かれず、いきなり管理栄養士として4年目を迎えたところから物語が再開するなど、メインテーマであるはずの管理栄養士の話にあまり尺が割かれていない。
「『おむすび』では、“ギャル要素”が朝ドラの視聴層に合わないと言われていましたが、振り返ってみると結やその姉・歩(仲里依紗/35)を通じて、辛いことがあっても前を向いて生きていくための“ギャルマインド”はしっかりと描かれてきました。それと比べて、栄養士の話はあまり本筋のテーマとして生きていない感じです。
一方で、コロナ禍の様子などは詳細にリアルに描かれている。未曾有の出来事をリアルに描くことは意義があるとは思いますが、それによるシナリオ構成のバランスの悪さが言われていますね」(前同)