■「危ないものは危ないと、きちんと説くことも親の義務」

「“二世の娘”と“女性問題・金銭トラブルを起こした男性”との交際」で思い出されるのが、5月27日にアートディレクターの世継恭規氏(59)との電撃再婚を発表したばかりの梅宮アンナ(52)である。

 アンナの父親は俳優・梅宮辰夫さん(享年81)、母親はアメリカ合衆国出身の元モデル・梅宮クラウディアさん(81)。アンナは1990年代、彫りの深い顔立ちとバランスのよい体格でファッションモデルとして活躍したほか、“梅宮辰夫の娘”であることにもオープンで、バラエティ番組にも多く出演した。そのなかで“お騒がせ”イメージをつけたのは、1994年頃から始まったタレント・羽賀研二(63)との交際だ。

 当時アンナと羽賀は“熱愛”をアピールしていたが、父・辰夫さんは羽賀の女性遍歴や借金癖などを理由に強く反対を明言し、ワイドショーや週刊誌も連日この話題を取り上げた。当時の週刊誌には、胸の内を吐露する辰夫の言葉が残っている。

《過去の彼の歴史を見るとね、パンクやらエンジントラブルをしょっちゅう起こしているみたいなんだな。明日またパンクするかもしれない。3年先に故障するかもしれない。このクルマは大丈夫、まずトラブルはありません、という保証がないんですよ。つまり人間でいえば、誠実さが疑わしい》
《危ないものは危ないと、きちんと説くことも親の義務だと思うんです》
《娘が失敗に気がついて、助けを求めてきたら、その時はパッと手を差し延べたい。娘が本当に傷ついた時、黙って大きな気持ちで迎えてやる。それが父親の役割だと思うんです》(『週刊ポスト』/小学館/1994年8月12日号)

「誠意」が足りないと言われた羽賀が「誠意大将軍」を自称し、なんとか辰夫さんのご機嫌を取ろうとしても、辰夫さんは冷静だった。

《彼には娘と真剣につきあって結婚する気なんてないってことでしょう。(中略)結婚は絶対許さないし、認めない》
(『微笑』/祥伝社/1994年10月8日号)